ちるふるラボ
新潟県三条市 店舗カテゴリ:食品製造・加工お世話になった農家への恩返し。そんな想いで、三条市の農機具メーカーが立ち上げた食品加工の工房。地場産のドライフルーツや、鉄饅頭といったユニークな商品を開発する。
地場産の果物を使った新鮮ドライフルーツが人気
三条市の「ちるふるラボ」は、新潟県産の果物を扱う食品加工の工房。「ちるふる」と称したオリジナルブランドで、主にシャインマスカットやキウイなどのドライフルーツを手がけている。幻の洋梨とも呼ばれる高級品種ル・レクチェを加工した贅沢な商品まであるのが驚きだ。採れたて新鮮の果物を使っているため、栄養価も高く、健康志向の女性を中心に人気を集めている。ところで、気になるのがブランド名。「穏やかなリラックスした状態」を意味する「chill(ちる)」と、「満腹」を表す「full(ふる)」を組み合わせた造語だとか。「ゆったりと満たされる生活をお届けしたい」という想いがこもっている。
農家への恩返し。農機具メーカーが立ち上げた食品ブランド
新潟県産のドライフルーツに定評がある「ちるふるラボ」。じつは、運営母体となっているのは、同じく三条市にある農機具メーカーのプラスワイズなのだ。なぜ農機具メーカーが、異業種となる食品ブランドを立ち上げたのだろう。代表の芳賀さんに伺うと、「これまで弊社の農機具を愛用してくださった農家に恩返しがしたいという想いが芽生えたんです」と語る。そこで、農機具を購入した果物農家から、規格外のものを中心に買い取り、ドライフルーツとして独自に加工・販売。地元民から高い評価を得ると同時に、生産者からも感謝されたという。そんな中、「さらなる地域活性」を目標に掲げた「ちるふるラボ」。金物の街・燕三条を盛り上げるため、耳を疑うユニークな商品を開発する。
「食べる工場見学」をコンセプトに掲げた商品
ちるふるラボがある三条市は、刃物や洋食器といった金属製品を製造する町工場が多い地域だ。隣接する燕市と並んで、「金物の街」として全国的に名を馳せている。「そんな地元を新たな視点で盛り上げたい!」と思った代表の芳賀さん。ずばり「食べる工場見学」をコンセプトに掲げ、「金物」と「食品」を掛け合わせた新商品を生み出した。それが「燕三条鉄アイス」。なんと、食用の鉄粉をふりかけたミルクアイスだ。ミルクの優しい甘みに加え、ほんのりと広がる鉄の味がアクセントになった、新感覚の味わいである。地元のイベントに出店したところ、来場者の間で話題となり、SNSで知名度が全国に拡大。珍しさから、多くのメディアにも取り上げられた。その勢いはアイスだけにとどまらず、鉄シリーズ第二弾として「燕三条鉄饅頭」も開発。新たな観光土産として定着しつつある。芳賀さんは、「これからも話題性のある商品を作って、地域社会に貢献してきたい」と熱く語ってくれた。
生産者紹介
代表芳賀 聡
三条市出身。長岡市の高校を卒業した後、新潟大学の農学部へ進学する。母方の実家が種苗店、父方の実家がパン屋という背景もあったことから、将来は農業と食に関する仕事に就くことを決意。大学卒業後、燕市の食品メーカーに就職する。12年間にわたり、製造・開発・パッケージデザインなどを務めた後、農機具メーカーのプラスワイズに転職。2020年に食品加工の工房「ちるふるラボ」を立ち上げる。モットーは「農家への恩返しと、地域社会への貢献」。地場産のドライフルーツをはじめ、新たな観光土産として、鉄アイス・鉄饅頭といったユニークな商品を開発している。
店舗詳細
店舗名称 | ちるふるラボ |
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住所 | 新潟県三条市直江町3丁目2604番1-2 |