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「日本ワインブドウの父」川上善兵衛が創業した上越市のワイナリー。ブドウとワイン造りに情熱を注いだ善兵衛の精神を受け継ぎ、高品質のワインを世界に発信している。

岩の原ワイン 130年以上の歴史を持つワイナリー

世界に誇る「岩の原」ブランド

妙高山の裾野がなだらかに広がり、日本海まで田園風景が続く「頸城(くびき)平野」。この頸城平野を見渡すことができる新潟県上越市北方に、岩の原葡萄園がある。同園は1890(明治23)年、創業者・川上善兵衛が自宅の庭園に鍬を入れ、葡萄園を作ったところから始まる。「日本ワインブドウの父」として知られる善兵衛。日本の気候に適したワインブドウの品種開発や、ワイン熟成に雪室を活用するなど、ワイン造りに生涯を捧げた人物だ。岩の原葡萄園では、善兵衛が開発した「マスカット・ベーリーA」「ブラック・クイーン」などの品種を栽培し、代表銘柄「深雪花(みゆきばな)」をはじめとしたオリジナルの日本ワインを製造する。岩の原葡萄園のワインは、国内外のワインコンクールで数多くの金賞を受賞。2019年のG20大阪サミットで赤ワイン「深雪花」が提供されるなど、世界に「岩の原ワイン」のブランドを発信している。創業から130年以上、善兵衛がブドウとワインにかけた情熱を受け継いだ、日本屈指のワイナリーだ。

「日本ワインブドウの父」川上善兵衛

江戸時代から続く豪農の長男として、1868(慶応4・明治元)年に生まれた川上善兵衛。当時の上越高田は豪雪地で、不作に悩まされる年が相次いでいた。この頃、親交があった勝海舟に相談した善兵衛は、勝に振る舞われた「葡萄酒」に惹かれた。「ブドウは荒廃した土地でも栽培でき、田畑を潰さずに済む」。岩の原葡萄園は、地元の農民たちを救済しようという善兵衛の思いのもとに設立された。開園当時は、海外からブドウの苗木を輸入し植えつけ栽培してたが、失敗の連続だった。1922(大正11)年から気候風土に適した品種を求めて品種改良を開始。私財を投げ売って、1万311回もの品種交雑を繰り返した。その中から「マスカット・ベーリーA」、「ブラック・クイーン」、「ローズ・シオター」、「レッド・ミルレンニューム」など22の優良品種を発見し、世に送り出した。これらの品種は全国各地で栽培されるようになり、現在では日本ワインの主力品種となっている。善兵衛が「日本ワインブドウの父」と呼ばれる所以だ。

雪を活用したワイン醸造

良質なワインを造るために、発酵の過程はワイン造りの中で、重要な位置を占める。微生物の活動による発酵が、温度の影響を受けることに着目した川上善兵衛は、低温を保つことが必要だと考えた。1898(明治31)年、園内の第二号石蔵(上越市指定文化財)に雪室を併設。冷房設備のない時代に、保存した雪による冷却を実現した。岩の原葡萄園では、100年の時を経た現代でも雪室を活用し、CO2削減など環境負担の軽減や、雪を利用したワインの熟成にも使われている。また熟成庫とともに一般開放しており、ワイナリーの見学者は、真夏でもひんやりとした空間を体験できる。

  • 岩の原ワイン
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生産者紹介

製造部技師長:上野 翔
製造部技師長上野 翔

上越市出身。実家のすぐ近くに岩の原葡萄園があり、小学生の頃は、通学路からブドウ畑の作業を眺めていた。高校卒業後に同園に入社。ブドウ栽培やワイン造りを担当し、2014年に製造リーダーとなった。2018年からは、ブレンダーとして「深雪花」などのブレンドを担い、商品の品質管理を任される。ワインは通常、複数のブドウ品種や原酒をブレンドして完成する。感覚を研ぎ澄ませ、園内で貯蔵する約250ある樽を吟味して、ワインの味を決める。「品種や産地ごとに違う個性を生かしつつ、毎年同じ品質にするのが難しい」と語る。より良いワイン造りを通じて、岩の原ワインの知名度を高めていくことが目標だ。「日本国内の評価はもちろん、世界に通用するワインを追い求めていきたい」と力を込めた。

店舗詳細

店舗名称 岩の原ワイン
住所 新潟県上越市北方1223番地