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枝豆の名産地「新潟市黒埼地区」にて、香りと甘みが絶品の黒埼茶豆を生産する農家。品質の高さから、「ちはるさんの茶豆は一度食べたら忘れられない」という声が絶えない。

ちはる農園 夫婦、二人三脚で美味しい枝豆を栽培

黒埼茶豆は売り切れ必至の看板野菜

ちはる農園は、枝豆の産地として名高い新潟市黒埼地区にある農家。農作物の栽培に最適な肥沃な土壌を活かして、新潟を代表する枝豆「黒埼茶豆」や、白菜・キャベツ・小松菜などの葉物野菜を栽培している。主に地元のスーパーや直売所に卸しており、どの野菜も大好評。中でも枝豆は、「香りが素晴らしく、とても甘い」と午前中には必ず売り切れるという。代表の近藤さんは枝豆の人気ぶりについて、「朝早くから頑張っている甲斐があります」と嬉しそうに語った。そう、枝豆の収穫は野菜の中でも特に朝が早いのだ。外気温が上がると熱を持ってしまい、鮮度と糖度があっという間に落ちてしまうのが枝豆の特徴。特に夏の夜明けは早いため、収穫のタイミングはとてもシビアである。最高の状態で消費者に届けるためには、なるべく早朝の涼しい時間帯に作業をすることが重要だ。人一倍鮮度にこだわる同農園が収穫を始めるのは、なんと日付が変わる0時から。真っ暗な中、作業灯のみを頼りに手作業で採っていく。そして、サヤの温度が上がらないうちに枝や葉を取り、袋詰めして直売所に出荷する。ハードな作業だが、「また食べたい!」という消費者の声に応えるべく、日々ひたむきに農業に打ち込んでいる。

肥沃な土壌を活かした枝豆栽培

香り豊かで、濃厚な旨味、コクのある甘みが美味しい「黒埼茶豆」。名実ともにトップブランドの地位を確立している最高級の枝豆だ。その美味しさの背景には、栽培される土壌が大きく関係している。新潟市黒埼地区が位置するのは、信濃川の支流の中ノ口川のすぐそば。川がもたらす豊富なミネラル分をたっぷり蓄えた「粘土質の土壌」が形成されている地域である。粘り気のある土壌は、水持ちと肥料持ちが抜群。根が強く張るため、枝豆栽培に最適な環境だ。しかし、代表の近藤さんは、「たしかに枝豆は保水性の優れた粘土質の土壌を好みますが、じつは大雨に弱いのです」と栽培の難しさを語る。土の中に水が溜まり過ぎると、根腐れの原因になるという。特に新潟は雨量が多いため、梅雨時期の大雨に見舞われると大打撃だ。そこで、排水対策として行うのが「溝掘り」。手作業で畑の間にできるだけ深い溝を掘っていく。その溝が排水路となって余分な水が流れていく仕組みである。重労働だが、丁寧な作業を行うからこそ、健康で色鮮やかな美味しい枝豆が育つのである。

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生産者紹介

代表:近藤隆盛
代表近藤隆盛

新潟市西区にて、100年以上の歴史を持つ農家の次男として生まれる。地元の高校を卒業後、鮮魚店に就職。約10年にわたり、仕入れ、販売などを務める。2016年に家業を継ぎ、「ちはる農園」として就農。近隣農家の離農が深刻化する中、耕作放棄地となった圃場を引き受けながら枝豆や葉物野菜の栽培に取り組む。農園名の由来を聞くと、「いつも応援してくれる妻の名前です。人前ではおしどり夫婦です」とジョークを交えて教えてくれた。夫婦で力を合わせて美味しい農作物を作っていきたい、という思いがこもっているそうだ。「ちはるさんの野菜が一番!」というお客さんの声をやりがいに、農業に励んでいる。

店舗詳細

店舗名称 ちはる農園
住所 新潟県新潟市西区金巻1835