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魚沼地方で誕生した、新潟名物「へぎそば」を提供している老舗。昔ながらの製法を守りながら、へぎそばの美味しさとともに、十日町の歴史や郷土を伝えている。

越後十日町 小嶋屋 十日町に店を構えて65年以上

「へぎそば」の歴史と郷土

新潟名物「へぎそば」の名店、「越後十日町 小嶋屋」。1955(昭和30)年、旧中魚沼郡十日町(現十日町市)に店を開いたのが始まりだ。「へぎそば」とは、つなぎに「布海苔(ふのり)」という海藻を使用したそばのこと。小麦粉や山芋などをつなぎにしたそばに比べ、つるつるとしたのど越しの良い食感が特徴だ。「へぎ」と呼ばれる木の器に盛って食べることから、「へぎそば」と呼ばれるようになったという。へぎそばが誕生したのは、小嶋屋の創業の地である魚沼地方。「十日町絣」や「明石縮」などが有名で、古くから織物の産地として栄えていた街だ。織物を糊付けするために使用していた布海苔を、そばのつなぎとして練り込んだといわれている。代表・小林均さんは、「へぎそばは、十日町の歴史や郷土を感じられるもの。へぎそばの美味しさとともに、へぎそばが誕生した背景を多くの人に知ってもらいたい」と語る。現在では、魚沼地方はもちろん、新潟県でそばといえば「へぎそば」を思い浮かべる人が多く、県民から広く愛されている名物だ。

越後十日町 小嶋屋がこだわる、昔ながらのへぎそば

越後十日町 小嶋屋では、昔ながらの製法を現在でも守り続けている。代表の小林さんは、「私たちがへぎそばの定義として定めていることは3つ。十割そばであること・つなぎに布海苔を使用していること・手振り(てぶり)でへぎに盛り付けていること。店で提供しているへぎそばは、この3つの定義を守りながら美味しさを追求しています」と語る。そば作りに使用している食材は、北海道産の玄そばや青森県産の布海苔など、小林さん自らが産地に足を運んで厳選した国産食材。そばに関しては、そば殻を含んだ全粒粉と内側だけを挽いたそば粉をブレンド。そばの風味と布海苔の風味をバランスよく味わえるように工夫している。さらに、そばだけではなく「つゆ」にも力を入れているという。「そば屋がそばにこだわるのは当たり前。本当に美味しいそば屋は、つゆまでこだわっている店です」という小林さん。香りの良い「本鰹」と旨味のある「宗田鰹」の2種類のかつお節をはじめ、最高級の国産食材を惜しみなく使用している。「つゆに付けて食べるからこそ、そばは美味しくなると思っています。つゆとそばを一緒に食べることで生まれるハーモニーを楽しんでもらいたい」と、小林さんは自信をにじませる。

  • 越後十日町 小嶋屋
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生産者紹介

代表取締役:小林 均
代表取締役小林 均

十日町市出身。父が創業した「越後十日町 小嶋屋」の2代目として生まれる。大学卒業後、さまざまな飲食店で経験を積み、その後家業を継ぐ。大学時代はバックパッカーで、数多くの国に訪れていたそうだ。このフットワークの軽さが、現在の仕事にも活かされている。「小嶋屋では、そばをはじめ、布海苔やかつお節など、全国各地の厳選された食材を使用しています。実際に産地に行き、生産者の方と話して、味を確かめてから選んでいます。今でも定期的に足を運んでいますよ」と小林さん。食に関する知識の豊富さにも納得だ。今後の目標を尋ねると、「全国の郷土そばの中で、もっと『へぎそば』が有名になればいいなと思います。『田舎にそばを食べに行くなら十日町の小嶋屋だな!』と思っていただけるように、これからもがんばります」と、小林さんは楽しそうに語る。

店舗詳細

店舗名称 越後十日町 小嶋屋
住所 新潟県十日町市本町4-16-1