魚沼耕房
新潟県魚沼市 店舗カテゴリ:農家・農業法人自然豊かな棚田が自慢!魚沼市入広瀬地区の地域振興をも視野に、魚沼産としての美味・高品質米を育む魚沼耕房。
地域振興に根ざす稲作を
平成19年、魚沼耕房(株式会社入広瀬)は設立された。当初は代々受け継がれてきた水田での稲作を続ける。しかし近年、魚沼入広瀬地域で稲作を担う人達の高齢化が進み、田んぼを管理出来なくなってしまうことが増えてきたため、魚沼耕房がそうした田んぼの受け入れを始めた。
当初、魚沼耕房はおよそ1.7ヘクタール程の水田で稲作を営んでいたが、今では15ヘクタールもの水田を管理するほどに。これはほんの数年間での出来事だというから驚きだ。ただそうしたまでに、手つかずで宙に浮いてしまう水田が増えてきているということだ。
魚沼産として、妥協なし
魚沼耕房は地域に根ざすだけではない。いくら手つかずの水田を広く受け入れたとしても、作ったお米を地域外、県外に広く流通・消費できなければ意味が無い。また、魚沼のお米と言えば、味・品質の高さで全国的にも有名な土地。栽培するお米にも妥協は許されない。大きな使命感を背負う中、魚沼耕房の絶品米が育まれる。
土地柄、「棚田」での栽培となり、一般的な「平地」での栽培とは違って、一枚の田んぼの面積が小さく、農作業をするのに効率を求めるというのが、実はとても難しい。1反(0.1ヘクタール)あたりの栽培量は、棚田で約7俵(420kg)、平地で約10~12俵(600~720kg)といわれ、何と約1.5倍もの差がある。量を稼ぐことは難しいため、自然と「質」の向上に目が向く。魚沼耕房でも「食味」を重視し、稲作に励む。美味しいお米作りへの情熱は、こうした土地環境によっても生まれる。
品質管理においても、25年度からは減減農法での特別栽培米の認可取得に取り組む。入広瀬地区では唯一行っているのだそうだ。県外の人にも広く安心して食べてもらえるようなお米の品質向上を進める中、徐々にリピーターの数も伸ばしている。
※特別栽培米認可取得済み(平成26年時点)
魚沼耕房の別の顔、道の駅いりひろせ
9月の晴天にめぐまれたこの日、魚沼は入広瀬の山中にある魚沼耕房へと取材に向かった。ただ、集合場所は国道の途中にある「道の駅いりひろせ」。何故、道の駅?と思いながらも、到着すると代表の佐藤貞さんが取材のため迎えてくれた。施設内には様々な魚沼地域の特産品が並び、簡単な飲食スペースも設けられている。ここには魚沼耕房の自社商品、「惣五郎米(コシヒカリ)」や「魚沼の手焼きせんべい」、どぶろく酒「きはち」、にごり酒「万季」も並ぶ。お酒に使われるお米も自社米で、好評を博している。
実はここ道の駅いりひろせは、魚沼耕房(株式会社入広瀬)が委託管理を行っているそう。積極的な地域振興で入広瀬地区の活性化を担いながら、より良い米づくりに日々まい進中。想いが詰まった惣五郎米の美味しさは、「これぞ魚沼逸品米!」と太鼓判を押させて頂きたい。
生産者紹介
代表 佐藤 貞さん
元々、新潟は長岡にある建設業に勤めていたが、家で代々受け継いできた田んぼの担い手がいなくなってしまうことを知り、一念発起する。子供のころから祖父の背中を見てきた貞さんは絶対に農業には就きたくないと思っていたという。当時、耕耘機がなかった頃、冷たい田んぼに入って農作業をする祖父の姿を見て、「・・・こんな大変な仕事はしたくない」と思ったというのが率直な本音だったそうだ。しかし、そんな貞さんがなぜ地元に戻り地域を支えようという決心をしたのだろうか。
それはやはり生まれ育った土地への愛着心。幼いころから見てきた農地を守りたいという気持ちが、実は自分の中にも眠っていることに気付いたそうだ。
『--自分しかいないなら、自分がやるしかない。』
貞さんは建設業を退職。農家としての修業に取り組んだ後、次代の担い手として魚沼耕房(株式会社入広瀬)の代表に就任。栽培するお米を使い、何か違う商品が作れないかと試行錯誤する中で、「魚沼の手焼きせんべい」やどぶろく酒「きはち」、にごり酒「万季」を手がける。まだ数は多く生産出来ないものの、手に取るお客さんには非常に喜ばれている商品となっている。
店舗詳細
店舗名称 | 魚沼耕房 |
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住所 | 新潟県魚沼市穴沢892-1 |
営業時間 | 8:00~17:00 |
定休日 | 土日祝日 |