新潟直送計画からのお知らせ

#新潟直送計画で買ったよ キャンペーン10月のプレゼント

糸魚川市の洋菓子店。販売するスイーツは、自家養鶏場が独自開発した洋菓子専用の卵「ピュアエッグ」を使っている。新鮮な卵の風味、温かみのある素朴な味わいが人気だ。

フェルエッグ 屋根の風見鶏がトレードマーク

「卵が主役」の洋菓子店

新潟県の西端、糸魚川市。中心部から5分ほど車を走らせると、風見鶏が屋根に立つ、洋風の建物が目に入る。この「フェルエッグ」は自家養鶏場の卵を使った洋菓子を製造、販売している洋菓子店だ。フェルエッグとは、フィンランド語で「卵のために」という意味。その名の通り、店で作られる洋菓子はすべて、卵が主役。新鮮な卵の持ち味を余すところなく生かした、卵の風味が際立つプリンや、ふわふわ食感のシフォンケーキが人気だ。また卵の良さを生かすために、牛乳や小麦粉といった素材を厳選。添加物などは使わず、シンプルな製法を貫く。母親が手作りしたような、素朴で温かみのある味わいの菓子が、地域で親しまれている。

洋菓子のための「ピュアエッグ」

フェルエッグの菓子作りには、自家養鶏場・渡辺鶏園が独自に開発した卵「ピュアエッグ」を使っている。ピュアエッグを産む鶏は、穀物や海藻、乳酸菌、木酢などをブレンドしたオリジナルの飼料で飼育されている。こうして育てられた鶏が産む卵は、卵特有の臭いが抑えられ、フルーティですっきりした後味の味わいになる。ピュアエッグを使ったお菓子は、他の素材を引き立てつつ、卵の爽やかな風味が加わり、上品な甘みのあるお菓子に仕上がる。フェルエッグのもう一つの特長は、洋菓子によってピュアエッグ卵を使い分けている点だ。例えば、しっとりふわふわな生地を作るために、シフォンケーキやロールケーキには産みたての卵を使い、プリンには卵の味をより引き出すため、産卵後数日の熟成した卵を使う。卵を知り尽くした店ならではのこだわりが詰まっている。

「卵のため」に挑戦を続ける

フェルエッグの代表・渡辺洋子さんが店を立ち上げたのは2005年。きっかけは前年の2004年に発生した鳥インフルエンザの流行だった。卵の価格が暴落し、鶏園は経営の危機に。「鶏たちが毎日産む卵を使って、価値のあるものを作らなければいけない」。卵の使用量が多く、年間を通して老若男女が食べられる洋菓子への挑戦を決めた。経験はなく、ましてやパティシエでもない。渡辺さんは「家族や役所から『そんな商売、やっていけるの?』と疑問視されていました」と振り返る。洋菓子向けに開発した卵「ピュアエッグ」を使い、プリンとシュークリームの2品でスタート。試行錯誤をしながら商品を増やし、店内のカフェスペースでは卵料理を提供するなどしてきた。「絶対に成功させるという意地で、お店をやってきました」と走り続けてきた渡辺さん。口コミなどで徐々に知名度が上がり、2020年には上越市のショッピングモール「エルマール」内に2号店を出店。「卵のため」の挑戦を、これからも続けていく。

  • フェルエッグ
  • フェルエッグ
  • フェルエッグ
  • フェルエッグ

生産者紹介

代表:渡辺洋子
代表渡辺洋子

糸魚川市出身。養鶏業を手伝っていた2004年、鳥インフルエンザが発生し、卵の価格が暴落。経営のために「卵を使って売れるものを作ろう」と、2005年にフェルエッグを開店した。開店前、ピュアエッグで試作したシフォンケーキに衝撃を受けた。「卵が違うだけで、風味も、味も全然違う。こんな体験は初めてでした」。菓子職人でなくとも、「これなら売れる」と確信があった。以来、卵のためのお菓子を作り続け、「今まで走り続けてきました」と笑う。今後も「お菓子を通じて、より多くの人に、自身が体験したことを伝えたい」と卵のために全力を注ぐ決意を話してくれた。

店舗詳細

店舗名称 フェルエッグ
住所 新潟県糸魚川市平牛2116