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角田山の麓に蔵を構える、1890年創業の酒蔵。おめでたい名前の代表銘柄「越後鶴亀」は、ハイセンスなラベルデザインと確かな味わいで県内でも高い人気を誇る。

越後鶴亀 「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」で最高金賞を獲得

ハレの日の贈り物に選ばれることも多い「越後鶴亀」

「越後鶴亀」は、新潟市の中心部から車で約1時間、田園風景が広がる角田山の麓に蔵を構える酒造だ。1890年(明治23年)の創業以来、「人々に喜ばれるおいしい日本酒造り」を目指してきた。代表銘柄は、酒造名を冠した「越後鶴亀」。わかりやすくおめでたい商標にしたいと名付けたという。現在のラベルをデザインしたのは、なんと5代目蔵元。東京芸術大学にて学んだ経験を活かし、オリエンタルな雰囲気に仕上げている。さらに、2014年には鶴と亀のイラストがデザインされたロゴマークを制作し、「季節のお酒シリーズ」のラベルに使用。2015年の「日本パッケージデザイン大賞 アルコール飲料部門」にて、みごとに「金賞」を受賞した。

米の厳選・杜氏の麹造り・小仕込みにこだわる日本酒造り

銘柄名とデザインで目を引く「越後鶴亀」は、もちろん「酒の味」にも一切妥協していない。日本酒の品質を細かく管理できるよう、あえて「小仕込み」にこだわっている。酒造りの決め手といわれる「麹造り」には特に気を遣っており、米の特性に合わせた「麹箱」を使用。杜氏の「熟練した技」や「長年の感覚」を活かして造った麹は、豊かで力強いものになるという。仕込みに使う酒米は、新潟県産の「こしいぶき」「五百万石」をはじめ、富山県産「山田錦」や石川県産「五百万石」など、米処として名高い産地のものを厳選。杜氏自らも米作りに携わっており、自分の土地で栽培・醸造・瓶詰までする「ドメーヌ化」を少しずつ実現している。

多様化する食文化に合わせた商品開発

越後鶴亀では、日本酒をあまり飲まない方にも興味を持ってもらえるような商品を開発している。「越後鶴亀 純米酒」は、「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」で最高金賞を獲得。酸度を高めてキレの良い後味にすることで、フレンチ・イタリアン・中華といった、どんなジャンルの料理にも合うように仕上げた。お猪口でしっぽりと飲む伝統的なスタイルはもちろん、ワイングラスで食事と一緒に楽しめる日本酒だ。また、開発に3年もかかったという「ワイン酵母の日本酒」をはじめ、挑戦的な商品開発にも力を入れている越後鶴亀。生活スタイルや食文化が多様化している現代で、「新しい日本酒の楽しみ方」を提案している。

  • 越後鶴亀
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生産者紹介

杜氏:横田伸幸
杜氏横田伸幸

新潟市出身。ビールメーカー「エチゴビール」にて6年間修業後、「越後鶴亀」へ入社。年間約2,000点の利き酒をしてトレンド分析を行ったり、目標としている酒蔵へ足を運び見学するなど、常に酒造りに対する努力を怠らない。「日本酒好きの方だけでなく、ワイン好きの方にも飲んでいただけるような、クリアかつフレッシュで軽快な酒質を目指しています。酒米も自ら作っているので、少しずつドメーヌ化していきたい」と、さらなる目標を語ってくれた。ストイックに酒造りに打ち込む横田さんは、誰よりも日本酒を愛してやまない熱い方だった。

店舗詳細

店舗名称 越後鶴亀
住所 新潟県新潟市西蒲区竹野町2580