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新潟市中央区にて、茄子漬けやキュウリの辛子漬けを製造している会社。真摯な姿勢で、昔ながらの手作りにこだわった食品は、地元民から支持を集めている。

内野屋商店 手作りで、茄子漬けを色鮮やかに仕上げる

朝採れの新鮮野菜で作る漬物が人気

新潟市中央区の内野屋商店は、漬物を専門に製造している卸売業者だ。春はカブの浅漬け、夏は茄子漬け、冬はたくあんなどを販売している。もともとは八百屋として1950年に創業。当時は、現在のようにスーパーが周辺に無かったため、野菜や果物がズラリと並ぶ同店は、地元で有名な人気店だった。漬物は、その頃からすでにあった看板商品の一つ。同市南区の野菜農家が漬物用に育てた食材を使用している。朝採れの野菜を、その日のうちに漬け込み、翌日には販売していたため、「新鮮さ」が売りだった。その美味しさが評判を呼び、なんと、まだ店が準備中の朝6時から、地元民が漬物目当てに行列を作って待っていたという。それに備えて、店主が早朝3時から大量に袋詰めしていたそうだが、それでも間に合わず、開店後は仕込んだ樽から直接、漬物を売っていたほどの賑わいだった。そんな人気の味を半世紀以上にわたって受け継いでいる。

手作りで生まれる、ほどよい塩味

内野屋商店は、1950年の創業以来、ずっと手作りの漬物にこだわってきた。一番の人気は、夏に旬を迎える茄子漬けだ。樽に茄子を入れて、ミョウバンで鮮やかな色を出した後、塩水を加えて翌日まで漬け込んだもの。中でも、塩水に漬け込む作業は、味の決め手となる大事な工程だ。漬け時間の見極めが難しく、長年の経験と勘が求められる。観察のポイントは、樽の水面に生まれる塩の結晶。結晶は波状に形成され、その「波」の起伏の大きさをじっくり観察することで、茄子の浸かり具合、取り出すタイミングを判断しているという。それに加えて、代表の早川さんは、「気温の変化も漬け込み時間に影響を与えるんです」と語る。涼しい日は長めに漬け込み、気温が高い日は早めに取り出す。それを見誤ると、茄子の表面がくしゃくしゃになり、味も濃くなってしまうのだ。このわずかな変化は、機械ではなかなか感じとれないという。だからこそ、同店は手作りを貫き、ほどよい塩味の漬物に仕上げることができている。

  • 内野屋商店
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生産者紹介

代表:早川勝子
代表早川勝子

五泉市出身。地元の高校を卒業し、実家が経営していたパン屋に就職。その後、新潟市中央区にある八百屋に嫁ぎ、35年間、2代目の夫とともに夫婦で切り盛りする。2代目の夫が亡くなったことをきっかけに、経営方針を看板商品の漬物一本に変更。1950年創業当時からの手作り製法を受け継ぎ、茄子漬けや、たくあんを作り続ける。「常連のお客さんから、ここの漬物が一番美味しいと言われるのが、なによりのやりがいです」と満面の笑みを浮かべる。

店舗詳細

店舗名称 内野屋商店
住所 新潟県新潟市中央区東出来島12-21