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創業150年を迎える老舗和菓子屋「美豆伎庵 金巻屋(みずきあん かねまきや)」。「心豊かな和菓子づくり」を信条に、美しい上生菓子や銘菓なごり月・古琴抄などを手掛ける。

美豆伎庵 金巻屋 地域に密着した菓子づくりを大切にしている

創業150年を迎える老舗和菓子屋「金巻屋」

「美豆伎庵 金巻屋(みずきあん かねまきや)」は、新潟市の繁華街・古町の一角に位置する、上古町商店街に店を構える老舗和菓子店だ。その歴史は、1871年(明治4年)にまで遡れ、約150年もの歴史を現代まで紡いできた。当初は、「金風堂」という名前で、落雁のような砂糖菓子を中心に手掛けていたという。作る菓子は、時代の移ろいとともに変化。現在の店頭には、新潟の美しい四季を表現した風情ある上生菓子のほか、羊羹やきんつば、どら焼きなどが並んでいる。上生菓子を作りはじめたのは、昭和から平成に変わる頃。当時、時代の波に押されて、一時は洋菓子を販売していたという金巻屋。しかし、4代目が関西での修行を経て戻ってきたとき、和菓子に絞っていくことを決断。修業先から頂いた「美味し豆の伎」を信条に、日本の菓子らしさを追求できる上生菓子づくりに取り組んだ。すべて手作りにこだわる金巻屋の上生菓子。その繊細な味が好評を呼び、現在では市内のお茶会や観光施設のお茶菓子に利用されることも多いという。

新潟の新たなお土産を目指して誕生した「米万代」

老舗「金巻屋」の店頭に並ぶのは、もちろん上生菓子だけではない。しっとりした黄身餡が特徴の焼き菓子「なごり月」や、羊羹のようなカステラのような味わいが人気の「古琴抄(こきんしょう)」は、先代(3代目)からの看板銘菓。地元の人たちからは、地域集会のお茶菓子や土産品として人気を集めている。その中でも、1番のヒット商品が新潟名物の笹だんごから着想した「米万代(こめばんだい)」だ。よもぎを生地に練り込んだもっちり食感の饅頭菓子である。誕生したのは1980年代末。「新たな新潟土産を作りたい」という4代目の想いから商品づくりがスタート。土産品として利用しやすいように、柔らかさが日持ちする工夫をし、配りやすい一口サイズの食べやすさを重視した。名前の由来は、新潟市のシンボル「萬代橋(ばんだいばし)」の渡りはじめに刻まれた唄「米万代(できやよろずや)」。さらに、初代萬代橋の形をモチーフに箱もデザインした。新潟らしさあふれる銘菓「米万代」は、帰省客や観光客に人気の商品となっている。

  • 美豆伎庵 金巻屋
  • 美豆伎庵 金巻屋
  • 美豆伎庵 金巻屋
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生産者紹介

4代目:金巻栄作
4代目金巻栄作

新潟市中央区出身。大学を卒業後、滋賀県大津市の有名和菓子店にて4年間修行。その後、1984年に実家の金巻屋へ戻る。当時の金巻屋は洋菓子も販売していたそうだが、和菓子一本に絞ることを決断。修業先から頂いた「美味し豆の伎」を信条に掲げ、店を「美豆伎庵」と名付ける。さらに、上生菓子づくりを始め、和のイメージに合わせた店舗に改装するなど取り組んだ。また、和菓子の感性を磨くために、「茶道」を習っているという金巻さん。「和菓子の持つ美しさ、そこに息づく和の文化を多くの人に知ってもらいたい」と語ってくれた。

店舗詳細

店舗名称 美豆伎庵 金巻屋
住所 新潟県新潟市中央区古町3-650