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上越市の自然豊かな山間地に佇む農家民宿。特別栽培米コシヒカリを100%使用した「どぶろく」は、香り高く素朴な味わいが評価され、農林水産大臣賞を受賞している。

農家民宿どぶろく荘 春は山菜、秋は米の収穫体験ができる

棚田の農業体験と山菜料理が名物

上越市牧区の自然豊かな山間地にて、コシヒカリを中心とした米栽培に取り組む「農家民宿どぶろく荘」。農家民宿は、農作業体験や農家が作った郷土料理を通して、土地の習慣や文化を学べる宿泊施設のこと。どぶろく荘では、12haもある広大な棚田で、稲の収穫や「はざかけ」の体験ができる。同民宿の「はざかけ」は、幅50m以上、高さ4m以上にもなり、圧巻。「今年もどぶろく荘さんのはざかけが始まった」と、今や地域の風物詩となっている。山の幸をふんだんに使った、おもてなしの料理も好評だ。たとえば、周辺の山で採れる、わらび・ぜんまい・こごめ・うどで作る天ぷらや漬物、豆腐・鶏肉・ネギが入った郷土料理「おぼろ汁」は、身も心も温まる人気のメニューである。山村生活に馴染みがない関東からの宿泊客は、「土と戯れる体験は新鮮で楽しい」と感動しているという。

手間暇を惜しまない米栽培

一般的に、棚田の土壌は粘土質で、深いぬかるみが特徴。農家民宿どぶろく荘の中川さんは、「深い場所だと腰まで浸かってしまう。ちょっと移動するだけでもひと苦労です。もちろん機械も使えません」と語る。そのため、田植えから収穫まで、ほぼ人力で行わなければならない。しかし、粘土質の土壌は、裏を返せば「保水力に優れた環境」とも言える。棚田が位置するのは、雄大な山々に囲まれた山間地。山々からもたらされる雪解け水に恵まれた地域だ。ミネラルを豊富に含んだ土壌で、手間暇を惜しまない栽培に取り組んでいるからこそ、栄養価の高いお米に育つのである。

全国にファンを持つ、こだわりの「どぶろく」

どぶろく特区に認定されている上越市牧区では、棚田で育った上質な米と清らかな湧水を使った「どぶろく造り」が盛んに行われている。農家民宿どぶろく荘もその一つだ。そもそも、どぶろくとは、米・米麹・酵母・水のみを発酵させ、一度もこさずに造られる濁り酒のこと。同民宿では、農薬・化学肥料の使用量を地域慣行の半分以下に抑制した特別栽培米コシヒカリを100%使用。香り高く、お米本来の甘さと爽やかな酸味に仕上げている。美味しい米と水と同じくらい重要なのが温度管理。室内を20℃以下に保ち、専用の冷蔵庫で2週間かけて発酵させ、米の甘みを引き出している。しかし、代表の中川さんは、「同じ環境、同じ原料で作っても、どうしても樽ごとに風味の違いが出てしまうもの」と語った。そこで、風味のバラつきをなくすため、樽から樽へ少しずつブレンド。出荷直前まで甘みや酸味のバランスを微調整するのがこだわりだ。高い品質から、全国どぶろく研究大会では、農林水産大臣賞をはじめ、数々の賞を獲得している。今では、その評判が知れ渡り、技術を習得しようと全国から学びに来る人も多いという。

  • 農家民宿どぶろく荘
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生産者紹介

代表:中川卓夫
代表中川卓夫

上越市にて、米農家の長男として生まれる。地元の中学校を卒業後、3代目として就農。米栽培をする傍ら、農閑期の冬は群馬の酒屋へ出稼ぎに行くという生活を16年間続けた。1970年代に入ると、減反政策が本格化し、若者の農業離れも加速。そのような背景から、次第に「集落の棚田を守りたい」という思いが芽生え、手放された圃場を積極的に引き受けている。牧区がどぶろく特区となった2003年からは、酒屋時代に培ったノウハウを活かし、どぶろく造りも開始。全国大会で何度も受賞しながらも、今なお美味しいどぶろくを追い求めて、日々研究している。「どぶろくは年配者が飲むイメージが強いけど、健康にも良いし、若者にももっと飲んでほしい」と笑顔で語った。

店舗詳細

店舗名称 農家民宿どぶろく荘
住所 新潟県上越市牧区坪山1055-3