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雄大な信濃川のほど近く、肥沃な土壌が広がる加茂市にある「果樹専門」の農家。自然と猫を愛してやまない2代目園主が、丁寧な仕事ぶりで、美味しい果物を育てている。

おおの果樹園 細やかな気配りで果樹を元気に生育させる

馴染み客から大好評の果樹専門農家

おおの果樹園は、米どころ新潟にありながら、果物栽培を専門にしている農家だ。雄大な信濃川にほど近い土地で、梨・桃・洋梨「ル・レクチェ」を育てている。園主は、大野智恵子さん。20年以上の栽培経験を持つ女性農家である。彼女が就農したのは、2000年頃。「最初は、実家の手伝い程度の気持ちでした。ただ、私が継がないと、園がなくなってしまうという責任感がありました」と当時を振り返る。子育てが落ち着いた頃、「再就職するよりは」との考えからはじめた農業だったが、次第に、その魅力に惹かれていったという。「うちは、昔からのお客さんが多いんです。毎年、シーズンになると、馴染みの方が園に来てくれます。しかも、『この間の梨が美味しかったから、また買いに来たよ』という声をかけてくれる方もいます。もう、ほんとに嬉しくって、また来年も美味しい果物を作ろうって思えるんです」と、農業のやりがいを楽しそうに笑顔で話してくれた。

女性ならではの視点で育てる果物

父から農地を受け継ぎ、2代目園主として、美味しい果物作りに取り組んでいる大野さん。栽培のこだわりについて伺うと、「女性ならではの視点を大切にしています」と答えてくれた。果樹栽培には、剪定・施肥・摘果・除草・防除など、じつに多くの作業があり、それぞれに地域慣行のやり方、農家ごとのこだわりがある。そのため、果物の出来栄えには農家ごとの個性が宿るものだ。大野さんが女性目線を活かしている作業の一つが「葉摘み」。果物が大きくなってきた頃、実の周辺を覆っている葉っぱを一枚一枚摘み取っていく作業だ。こうすることで、日光があたりやすくなり、色艶が良くなる。しかし、直射日光があたりすぎるのも良くないという。「お肌と同じですよね。日焼けしすぎはダメ。あと、見た目が悪くなるだけじゃなくて、実が固くなってしまうんです」と、大野さん。このむずかしい調整を日々繰り返しながら、美味しい果物を育てている。

自然と猫を愛する大野さんのこだわり

園主の大野さんは、大の猫好き。畑にはいつも、4匹の猫たちがいる。ハチワレの「はち」「きんちゃん」と、キジトラの「とら」「はな」だ。それぞれ自由に園内を歩き回り、そこかしこでくつろいでいる。「猫たちがいるので、除草剤と農薬はほんとに最低限しか使いたくないんです」という大野さん。有機肥料を使った栄養たっぷりの土壌から、雑草が次々に生えてくるため、こまめな草刈りが欠かせない。それでも農薬などに頼らないのは、自然を愛する彼女なりのこだわり。こうした優しさを持って農業に取り組むからこそ、地元でも好評の美味しい果物を育てられるのだろうと感じた。

  • おおの果樹園
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生産者紹介

代表:大野智恵子
代表大野智恵子

加茂市出身。おおの果樹園の一人娘として生まれる。現在は、就農してから20年以上。丁寧ながらスピーディに農作業をこなしていく様には、女性ならではの細やかさと、熟練の業を感じられる。そんな彼女も最初は、子育てが一段落した頃、「実家の手伝い」として果樹栽培に携わりはじめた。もともと、農業に興味がなかったという大野さん。しかし次第に、その魅力にのめり込んでいったという。「一番のやりがいは、お客さんからの『美味しい』の一声ですね。うちは毎年買ってくださる方も多いので、来年も頑張ろうという気持ちになります」と、嬉しそうに語ってくれた。

店舗詳細

店舗名称 おおの果樹園
住所 新潟県加茂市大字加茂新田1692