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米の三大産地の一つ、岩船地域にある米農家。広大な面積で、コシヒカリや新之助、ゆきん子舞を栽培している。雪解け水の恩恵を受けて育つお米は、みずみずしさが格別だ。

新耕農産 300年以上続く米専門の農家

雪解け水の恩恵を活かした米栽培

新耕農産は、米どころ新潟の三大産地・岩船地域にて、稲作に取り組む農家。田んぼの総面積は40ha以上。東京ドームに換算すると8.5個分に相当する。そんな広大な土地で栽培するのは、コシヒカリをはじめ、新之助やゆきん子舞。飯豊連峰がもたらす雪解け水の恩恵を受けて育つお米は、どれもみずみずしく、炊き上がりの風味が抜群だ。それらは、地元の旅館や飲食店で販売するほか、東京の学校給食にも提供されている。モットーに掲げるのは、「食卓があるから農業がある」。13代目の板垣嘉将さんは、「食べてくれる人がいるから、農家が米を作ることができるんです。田園風景は新潟の観光資源の一つ。飛躍して考えると、その景色も食べてくれる人がいるから保たれているんですよね」と、清々しく語ってくれた。

未来を見据えた土作り

新耕農産が稲作においてもっともこだわるのは、土作り。13代目の板垣さんは、「田んぼの表面だけに手を入れる平面的な農業ではなく、『深さ』も意識して、三次元の観点から土作りをしています」と、語る。一般的に、田んぼを耕す際、10〜15cmほどの深さに掘ることが多いという。一方、新耕農産の場合は、その倍の深さまで耕しているそうだ。手間はかかるが、酸素が土の奥深くまで供給され、有機物が活性化し、肥沃な土に仕上がる。「今私たちが取り組んでいる農業は、長い長い時間軸の中にあります。そう考えれば、良い土作りは、未来のためにもなります。ちょっと大袈裟ですが、四次元の農業とも言えるかもしれません!」と、笑う。

子ども達に伝える「米作りの楽しさ」

13代目の板垣さんは、地元の小学校の総合学習にて食育の授業を受け持っている。「田んぼはお米を育てるためにありますが、それだけではありません。たとえば、水を張った田んぼがあるから、周辺の気温の上昇が抑えられるんですよ。そんなことも教えています」と、語る。板垣さん曰く、米作りと住環境は深い繋がりがあるという。じつは、新耕農産がある旧神林地域は、「田んぼダム」発祥の地と言われている。田んぼダムとは、大雨の際の水の流出量を調整する施策のこと。そのおかげで、周辺地域の浸水被害のリスクが抑えられるのだ。また、課外授業では、田植えと稲刈りの体験を実施。収穫した米に商品名を付けてもらい、販売までサポートしているという。「米作りの楽しさが少しでも伝わったら嬉しいですね」と、優しい眼差しを見せる。

生産者紹介

13代目:板垣嘉将
13代目板垣嘉将

村上市にて米農家の長男として生まれる。高校卒業後、東京の農業経営者育成の学校に通い、農業の基礎を学ぶ。2000年頃、地元へ戻り、13代目として就農。日々、米の旨味を引き出す研究に勤しんでいる。板垣さん曰く、米作りは地域のコミュニティから成り立つ農業だという。「荒川の水は田んぼのためだけにあるわけではありません。農家含め地域住民の共通の財産です。みなさんが川をきれいに守ってくれるから、私たちも米を作ることができます」と、語る。そんな思いから、未来を担う子どもたちにコミュニティの大切さを伝えていきたい、と意気込んでいた。

店舗詳細

店舗名称 新耕農産
住所 新潟県村上市桃川890番地