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梨の名産地として有名な「月潟地区」にある農家。地域を流れる中ノ口川の恵みと、果樹の生長に合わせた有機肥料を活用し、和梨や洋梨「ル・レクチェ」を栽培している。

田辺農園 果実一つ一つを丁寧に袋掛けしたル・レクチェ

手間暇かけてこだわりの果物を栽培する農家

田辺農園は、果樹の名産地として知られる「新潟市南区」にある農家。その歴史は江戸時代末期まで遡れ、代々、米と和梨を作りつづけてきた。現在、代表を務める田辺正憲さんは5代目。なんと、50年以上の栽培歴を持つベテラン農家だ。しかし、現状に決して満足せず、「さらに美味しい農作物を作りたい」という想いを胸に、いまでも試行錯誤を続けている。一時は、「ぶどう」や「桃」も育てていたそうだが、梨の栽培にじっくり注力するために断念。代わりに、農作業時期が被りにくく、当時人気を高めつつあった洋梨「ル・レクチェ」の栽培に取り組みはじめた。栽培について詳しく話を伺うと、重労働が多くとても大変そうに聞こえる。しかし、田辺さんは「果樹は手間をかければかけるほど、応えるように美味しくなってくれるんです」と笑顔で語ってくれた。

江戸時代からつづく梨の名産地「月潟」

田辺農園のある新潟市南区の「月潟地区」は、梨の栽培がとても盛んな地域。新潟県ではよく見られる田園風景の代わりに、どこまでも梨畑が広がっている。これを支えるのは、日本一長い信濃川の支流「中ノ口川」。豊富な水源としてだけでなく、たびたび氾濫を起こすことで、川砂ごと「堆積土」と「ミネラル分」を周囲に広げ、「肥沃な土壌」を一帯にもたらしたのだ。そのため、月潟地区は古くから梨の名産地とされ、現在でも一目置かれる地域である。田辺農園では、この栄養豊富な土に、さらに「有機肥料」を与えている。こうすることで、土壌内の微生物が活性化し、果樹の健康を下支えしてくれるという。散布するのは年3回。収穫が終わった11月上旬と、花が咲く前の3月下旬、実を大きく肥えさせはじめる7月上旬だ。「果樹が栄養を必要とするタイミングを逃さないことが、美味しい果物を実らせる秘訣なんです」と田辺さんは教えてくれた。

  • 田辺農園
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生産者紹介

5代目:田辺正憲
5代目田辺正憲

新潟市南区出身。農業高校を卒業後、北海道酪農短期大学に進学する。「酪農」について学んでいたが、実家の農業を継ごうと決意し、21歳で就農。当初は、米栽培を主とする兼業農家だったが、40歳頃から専業に近い働き方にシフトし、「果樹栽培の技術」を父から受け継いだ。それから30年近い栽培経験を持つ、ベテラン農家である。「果樹は手間をかければかけるほど、応えるように美味しくなってくれるんです」と語る田辺さん。園にはリピーターも多く、「今年も美味しいの期待しているよ」など、声を掛けてくれるという。「期待に応えるためにも、手を抜かないことを、地道に継続していきたい」と田辺さんは語ってくれた。

店舗詳細

店舗名称 田辺農園
住所 新潟県新潟市南区上曲通131