朝日村まゆの花の会
新潟県村上市 店舗ジャンル:工房・雑貨店村上市朝日地区で、蚕の繭玉を使ってアートフラワーを手がける工房。養蚕農家の婦人部による繊細な手仕事から生まれた「まゆの花」は、絹ならではの美しい光沢を放つ。
まゆの花が養蚕文化をつなぐ
「朝日村まゆの花の会」は、蚕の繭玉を使ったアートフラワーを作る工房だ。県の北東部に位置する村上市朝日地区(旧朝日村)は、広大な面積を持つ自然豊かな中山間農業地帯。かつてこの地では養蚕業が栄えたが、絹の需要低迷や繭の輸入自由化により、農家の養蚕離れが進んでいた。そうした中、「先人から受け継いできたすばらしい養蚕技術と文化を残したい」という切実な想いから、1986年に養蚕農家の婦人部を中心に同会を設立。彼女たちは繭玉を糸にするのではなく、繭玉そのものに付加価値を見出し、繊細なアートフラワーとして生まれ変わらせる新たな道を切り開いた。繭玉は朝日地区の特産として親しまれるようになり、今も会員が蚕を飼育して、村上市産の繭玉で「まゆの花」を手がけている。1996年には、拠点となる「朝日シルクフラワー製作工房」をオープン。まゆの花教室やワークショップ、講習会の実施など、養蚕文化の継承にも力を入れている。また、地域の小学校へ蚕を提供し、飼育を指導する教育支援にも取り組む。
飼育から花になるまで自分たちの手で
「まゆの花」は、快適な環境で育て上げた質の良い繭から生み出される。健康的に育った繭玉は加工がしやすく、クラフト素材として最適だという。繭を乾かす「乾繭(かんけん)」という作業も重要で、乾燥が足りなければカビが出て、乾燥させすぎると加工しにくくなる。長年の経験から割り出した温度設定で、徹底した管理を行っている。次に染めの工程。繭玉は厚みがあり、表面を濡らしただけでは中まで色が届かない。中心まで染料を浸透させ、鮮やかな色を定着させるまで、調合の試行錯誤を重ねたそうだ。そしてようやく花を作る工程。繭玉をハサミで切り、何層にも重なった絹糸を一枚ずつ薄く剥がして、花びらの形に整えていく。切り方を変えれば、さまざまな種類の花を表現することができるという。こうした丁寧な手仕事によって作られた「まゆの花」は、絹ならではのやさしい光沢を持ち、糸の質感によりやわらかな雰囲気をまとう。染めた色は退色しにくく、長く飾って楽しめる花だ。
生産者紹介
代表横井栄子
1986年に「朝日村まゆの花の会」を設立し、対面販売やコンテストへの参加を通じて技術を磨いてきた。1996年にオープンした工房では、リースやブーケなどのアレンジメント、ブライダルアイテム、手作りキットの販売と並行して、まゆの花教室やワークショップを開催。日本の養蚕文化を次の世代に伝えるため、小学校の総合学習への蚕の提供や飼育指導なども行っている。「養蚕業の新しい可能性を求めて、日々努力しています。お客様との会話の中でまゆクラフトの魅力が伝わるよう、これからも楽しんで活動していきたいです」と、笑顔を見せる。
店舗詳細
| 店舗名称 | 朝日村まゆの花の会 |
|---|---|
| 住所 | 新潟県村上市猿沢1215 |











































