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ニジマス養殖を県内で初めて成功させ、県知事に表彰された「魚沼 高野養魚場」。約60面の生け簀を持ち、魚沼ブランド「魚沼美雪ます」を始めとする淡水魚を養殖する。

魚沼 高野養魚場 清らかな雪解け水や伏流水が育んだ「魚沼美雪ます」

県内初!ニジマス養殖発祥の地「魚沼 高野養魚場」

魚沼市で淡水魚を養殖する「魚沼 高野養魚場」。約60面の生け簀でニジマスやイワナ、ヤマメなどの川魚を育てている。他にも、アメマスのオスとニジマスのメスを交配させた魚沼の新ブランド「魚沼美雪ます」を養殖。地域の魅力を打ち出す一端を担う。
高野養魚場の生け簀がある虫野地区は、一級河川の魚野川(うおのがわ)が流れており、従来から水が豊かな土地だった。そこに着目した当時の代表は、淡水魚の養殖に最適なのではないかと考え、同地区に養殖用の池を設立。その後、県の指導を受け「ブルック(カワマス)・ニジマス」の養殖を試み、県内で初の成功を収めた。知事から表彰を受け、生け簀の脇に「ニジマス養殖発祥の地」を記念した石碑が建てられた。

魚沼市の豊かな自然が美味しい魚を育む

高野養魚場の生け簀には、名峰八海山からの伏流水や雪解け水を含む「魚野川の水」を引いている。自然の中でろ過された水は澄んでおり、魚を清潔に育てることが可能。また、生け簀には砂や泥も入らない造りのため、水質は清らかに保たれる。野生のイワナやヤマメなどは、水が澄んだ上流域に好んで生息する。その品種らを上質に育て上げるために「きれいな水」は必要不可欠な条件なのだ。

魚沼ブランド「魚沼美雪ます」の養殖

高野養魚場の看板魚は「魚沼美雪ます」。コシヒカリやきのこと並ぶ魚沼ブランドの一つで、魚沼地域の養殖魚生産者と、新潟県内水面水産試験場が10年かけて研究し、作り上げた品種だ。日本でも養殖の歴史が長い「ニジマス」と「アメマス」の交配種で、卵や白子を持たない三倍体という性質を持つ。一般的な魚は、産卵でエネルギーを使い果たしてしまうことで寿命が短いが、三倍体の魚は何年も成長を続けることができる。魚沼美雪ますも2~3年かけて育てることで、身肉に栄養がたっぷりと蓄えられ、さっぱりとした脂と歯ごたえのある食感が楽しめる。市場にデビューしたのは平成20年。現在は、県内の旅館や飲食店で提供されており、その美味しさから人気を集め、認知度が高まりつつある。そんな魚沼美雪ますを、高野養魚場では、魚粉の割合が多い良質な餌で生育。また、ストレスを与えないよう、サイズに合わせて池の大きさを変えている。丁寧な生育管理を施すことで、さらに奥深い旨味を蓄えるのだという。食材としての美味しさに加え、高品質な養殖魚で魚沼地区の魅力を打ち出している。

  • 魚沼 高野養魚場
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生産者紹介

4代目:高野大輔
4代目高野大輔

魚沼市出身。高野家の長男として生まれた大輔さんは、養魚場を運営していた祖父や父の仕事を見て育ち、自然と養殖の道を目指した。地元の高校を卒業後、東京水産大学の資源育成学科に入学し、養殖についてを学ぶ。大学卒業後はマグロの養殖会社に6年間勤務。養魚現場の経験を積んだ後、実家である「高野養魚場」に入社。現在に至る。
作業や管理をする上で一番難しいと感じることは、「天候や気温などに合わせて臨機応変に作業すること」だという。「自然環境に左右されるため養殖は大変だが、お客さんに『美味しい』と言われることが活力になっている」と笑顔で語る。

店舗詳細

店舗名称 魚沼 高野養魚場
住所 新潟県魚沼市虫野1540-18