ワダコメ
新潟県佐渡市 店舗ジャンル:食品製造・加工独自の食文化が根付く佐渡市で、長年愛される郷土菓子「手造りかりんと」を製造。驚くほどの硬さが特徴で、帰省や旅行のお土産品としても親しまれている。

佐渡で愛される郷土菓子「ワダコメのかりんとう」
日本一の大きさを誇る離島として知られる佐渡ヶ島。日本海で水揚げされる海の幸や、四季の恵みを活かした山の幸などが豊富で、独自の食文化が根付いている。そんな佐渡市で、長年親しまれている郷土菓子が「手造りかりんと」。相川地区にある製麺所「ワダコメ」が手がけるかりんとうだ。「高校時代からずっと食べている」「帰省のたびに買って帰る」など、島民にはお馴染みのお菓子。特徴は、何といってもその硬さ。馴染みのない人が口にすると、「かたっ!」と、驚かれるほどの歯ごたえだ。代表・和田徹さんは、「父の代から同じ製法で造ってきたんですが、ある時『お土産でもらったけど硬すぎて食べられない!』というクレームが入ったんです。ずっと親しんでくれている地元の方のことを思うと、この硬さは変えられない。だから、パッケージに『かたいです』という注意書きを入れるようにしました」と笑う。今では、「硬いかりんとう」としての知名度が上がり、島外にもファンを持つほどに成長。「素朴な味わいで美味しい」「噛めば噛むほどに甘くて大好き」など、懐かしさを感じるクセになる美味しさで人気を集めている。
変わらぬ味と硬さを守り続ける
ワダコメのかりんとうは、和田さんの父がはじめたもの。当時、地元の小中学校の文化祭バザーに出すために企画したそうだ。「かりんとうの製造には、麺の生地を帯状に伸ばすローラーを活用しているんです。麺の生地同様に、かりんとうの生地を薄く伸ばして、長細くカットして、油で揚げています。ローラーは僕が生まれる前から使っている機械ですね。今でも現役です」と、和田さん。この製麺所ならではの工程が、かりんとうの硬さにもつながっているそう。製麺用のローラーで圧力をかけることで、生地の空気が抜けて、歯ごたえのある食感が生まれている。また、生地には2種類の小麦粉をブレンド。湿度の違いで生地の硬さが変わってくるため、夏と冬でブレンドの配分を変えているという。シンプルな味わいながらも、造り手の細やかな工夫が活きた商品なのだ。
生産者紹介

代表和田 徹
佐渡市出身。実家は13代以上続く米穀店兼製麺所。高校卒業後に上京し、しばらく東京で働くが、父の病気をきっかけにUターン。家業である「ワダコメ」を継ぐことを決意。また、父がはじめたかりんとうの製造にも力を入れる。「昔から親しんでくれているお客さんがいることは、ありがたいことですね。今でも『硬すぎる』というクレームはありますが、それ以上に嬉しい声が多いのでがんばれます。これからも淡々と、変わらない味わいを届けていくのみです」と、力強く語る。
店舗詳細
店舗名称 | ワダコメ |
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住所 | 新潟県佐渡市相川下戸炭屋町40 |