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1850(嘉永3)年創業の味噌蔵。上越特有の「浮き糀味噌」は、原料にこだわり、米糀は手造りを貫く。高品質の味噌は、全国の鑑評会で幾度となく日本一に輝いている。

丸久味噌株式会社 雁木通りに面した店舗

170年続く「発酵のまち」の老舗味噌蔵

上越市南本町の雁木(がんぎ)通りに店を構える「丸久味噌株式会社」は、江戸時代末期の1850(嘉永3)年創業の老舗味噌蔵だ。創業当初は米の卸売や米糀の製造販売をしており、次第に味噌の醸造、販売を始めた。上越市は一年を通じて多湿な気候で、微生物の発酵に適している「発酵のまち」として知られている。丸久味噌の製造する味噌は、発酵文化が根付いている上越ならではの、手造り米糀を使った米糀(こうじ)味噌。一般的な米糀味噌と比べ米糀の使用量が多く、味噌を溶いたときに、ふわっと糀が浮き上がり、「浮き糀味噌」と呼ばれる。米糀の養分がたっぷりと染み込んだ味噌は、華やかな香りが立ち、まろやかでコクのある味わいに仕上がっている。酵素や酵母菌が生きたままの「生きた味噌」は、蔵人が食べる人の健康を考えて技を磨き、たどり着いた味噌だ。高品質の味噌は、全国の鑑評会で何度も日本一に輝いている。

原料にこだわり、糀の手造りを貫く

丸久味噌では「生きた味噌」のために、三つのこだわりを貫いている。一つ目は原料だ。味噌の味を決める大豆、米、塩はすべて国産のものを厳選する。味噌づくりの要となる米糀の原料の米は、新潟県産を使用している。「美味しい味噌のために、原料は妥協しない、まさに『原料に勝る技術なし』です」と9代目社長の佐藤敏雄さんは力を込める。二つ目は米糀。自社で手造りする米糀は、米の蒸し具合、温度管理などすべての工程を徹底している。三つ目は「杉桶」。同社の味噌蔵には、容量4.5トン以上の大きな杉桶が50本以上あり、これらを使って味噌を仕込む。杉桶のほとんどは、酒蔵から譲り受けたもの。杉の板には味噌を美味しく発酵させる「有用菌」が棲みついており、桶の個性を熟知した蔵人が、有用菌の力を最大限に発揮させている。こうしたこだわりと、それを支える技術によって、美味しい味噌が食卓に届けられている。

  • 丸久味噌株式会社
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生産者紹介

9代目社長:佐藤敏雄
9代目社長佐藤敏雄

妙高市(旧新井市)出身。都内の大学を卒業してから、食品卸の会社で2年間働いた後、丸久味噌に入社した。5年ほど製造に携わり、その後は約40年営業を担当。主に首都圏での販売に力を注ぎ、2020年9月に9代目就任した。「味噌は日本人の食生活でなくてはならないもの。食べる人の健康のプラスになってほしい」と創業者から代々受け継いできた、原料にこだわった味噌づくりを貫く。味噌を届けるだけでなく、今後は味噌の効能や魅力を広めたいと意気込む。「上越や新潟県の味噌をもっと知ってもらいたい。ゆくゆくは世界にもその魅力をアピールしていきたい」と笑顔で語った。

店舗詳細

店舗名称 丸久味噌株式会社
住所 新潟県上越市南本町2丁目3-13