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三条市塚野目地区に工房を構える、1905年創業の歴史ある鍛冶屋「日野浦刃物工房」。金属を叩いて一から成型する「自由鍛造」にこだわり、鉈や包丁などの刃物を造っている。

日野浦刃物工房 3代目・日野浦司さんと4代目・睦さん

「自由鍛造」にこだわる、三条市の鍛冶屋

県の中央部に位置する三条市は、古くから「モノづくりの街」として栄えてきた。特に金属加工業が盛んで、多くの鍛冶職人が腕を競ってきたという。そんな土地で鍛冶屋を営んでいるのが、1905年創業の「日野浦刃物工房」。昔ながらの「自由鍛造(じゆうたんぞう)」にこだわって、鉈や包丁を手造りしている。自由鍛造とは、金型を使用せずに、高温に熱した金属を叩いて成型する鍛造方法。「鍛えて造る」という言葉通り、叩くことで金属内の組織が細かくなり、強度が高く耐久性のある製品になるという。4代目・日野浦睦さんは、「組織が細かいほど、質の良い金属になります。叩くことで、切れ味が良く、刃が欠けにくい刃物に仕上がります」と、自由鍛造で造った製品の強みを語ってくれた。「より多くの刃物を造るのではなく、より多くの信頼を得るモノ造り」をモットーに、長く愛用できる製品を手掛けている。

オリジナルブランド「味方屋」と「越後司」

三条市塚野目地区に工房を持つ日野浦刃物工房は、もともと旧味方村(現新潟市南区)で創業した。4代目・睦さんの曾祖父にあたる日野浦新太郎氏が、刃物を造っていたのがはじまりだった。「昔から、三条には多くの問屋が集まっていました。初代・新太郎は、その腕の良さを買われ、三条に呼ばれたんだそうです」と、睦さんは語る。1957年には2代目・勇次郎氏が独立し、「日野浦刃物製作所」を設立する。その後、現在の親方である3代目・司さんが家業を継ぎ、1982年に初のオリジナルブランド「味方屋」が誕生。1984年には、司さんの名を冠したワンランク上のブランド「越後司」を立ち上げ、よりこだわった製品造りに力を注ぐ。ちなみに司さんは、新潟県が高い技術を持つ職人を認定する「にいがた県央マイスター」に選ばれており、県内はもちろん、国内外からも高い評価を得ている。

伝統技術を応用した新しい製品

3代目・司さんは、受け継いできた技術のさらなる品質向上を目指し、日々努力してきた。続く4代目・睦さんは、高い品質を守りながらも、より幅広い世代から手に取ってもらえるような商品作りにも力を入れている。近年では、デザイナーと共同開発した「ミニナイフ&カッティングボード」や、人気アニメとコラボした「鉈」などを販売。さらに、自社の認知度を高めるため、工房に併設するギャラリーもオープンした。現在では、イベント時などに無料で開放している。

  • 日野浦刃物工房
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生産者紹介

4代目:日野浦 睦
4代目日野浦 睦

三条市出身。日野浦刃物工房の4代目として生まれる。工業短期大学を卒業後、県外の刃物工場の就職が決まっていたが、父・司さんの体調不良により家業に入ることに。現在では、日野浦刃物工房の定番ブランド「味方屋」の製造を一任。体調が回復した司さんと共に、親子2代で伝統の技を守り続けている。「4代続く味方屋ブランドを、自分なりに極めていきたい」と語る睦さんは、父の技術を継承しながらも自分流のやり方を確立。さらには、人気デザイナーやアニメとのコラボレーションも積極的に行い、幅広い世代に手に取ってもらえるような商品も手掛けている。

店舗詳細

店舗名称 日野浦刃物工房
住所 新潟県三条市塚野目1-9-15