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出雲崎町で100年以上続く老舗菓子店。慈愛に満ちた人柄や、多くの印象深い詩や歌で知られる、僧侶「良寛」ゆかりのお菓子を製造している。

良寛さまお菓子本舗 大黒屋 北国街道に佇む老舗菓子店

良寛さまと共に歩んで100余年の老舗

出雲崎町にある「良寛さまお菓子本舗 大黒屋」は、明治13年(1880年)に創業した和菓子店。江戸時代に、佐渡からの金銀荷揚げ港であり、幕府直轄の天領地、また北国街道の宿場町として栄えた出雲崎町で、砂糖菓子の製造から商いを始めた。当初は、生菓子や羊羹など冠婚葬祭用の和菓子作りが中心だったが、時代の変化と共にカステラや金平糖など、多様な種類を扱うようになる。現在は、地元で信仰される僧侶「良寛」にちなんだ和菓子を中心に、昔ながらの菓子を製造している。

良寛の100回忌に際して製造を始めた「白雪こう」

「良寛さまお菓子本舗 大黒屋」が手掛ける、良寛ゆかりのお菓子は全8種類。その中でも最も歴史があり、代表的な菓子として知られるのが「白雪こう」だ。「白雪こう」は、良寛がこよなく愛した菓子であったことで知られ、晩年記した幾つかの手紙に「何卒、白雪こう お恵み賜りたくそうろう」という言葉も残されている。大黒屋では、1930年、良寛の100回忌法要が執り行われた際、手土産にと、良寛が愛した当時の味を再現。砂糖と米粉で作るシンプルな「白雪こう」の製造販売を始めた。今では、近隣の良寛記念館や良寛像を訪れた観光客らの土産品として人気を集めている。

  • 良寛さまお菓子本舗 大黒屋
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  • 良寛さまお菓子本舗 大黒屋
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生産者紹介

5代目:小黒 淳
5代目小黒 淳

出雲崎町出身。「良寛さま本舗 大黒屋」の長男として生まれ、5代目を務める。地元の高校を卒業後、東京の大学に進学。当初から家業を継ぐ意思があり、卒業後は、東京の菓子店で修業した。2年後、実家の仕事が忙しくなってきた時期でもあり、Uターンを決意。家業に加わり、父の元でさらに菓子作りの腕を磨く。こどもの頃から「ものづくり」が好きだったという小黒さんは、和菓子職人を天職と感じ、お菓子作りに没頭。地元で愛される「良寛」のお菓子を作り続けることに、喜びと誇りを感じるという。日々の活力となるのは、買う人の喜ぶ姿と美味しいという声。今後も変わらぬ味を守りながら、多くの人に大黒屋の菓子の魅力、そして良寛の魅力を発信していく。

店舗詳細

店舗名称 良寛さまお菓子本舗 大黒屋
住所 新潟県三島郡出雲崎町尼瀬293-1