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有機栽培の経験から食の安全と美味しさにこだわった農作物を作る。地域伝統の雪下貯蔵大根で作る切干大根は、野菜ソムリエサミットの加工品部門で全国2例目の金賞を獲得。

小泉農産 渓谷地帯にある小千谷市岩沢地区は、自然の恵みが農産物を美味しく育む

希少品種の米とその美味しさから人気を集める農家

小泉農産は小千谷市にて、米と大根を主に生産する農家だ。栽培している米は、「従来品種コシヒカリ」と「縁結び」の2品種。どちらもめずらしい種類で、広い新潟県でも生産者は絞られる。従来品種は、一般流通しているコシヒカリBLの原種だ。病気耐性の低さから出荷できる量が限られるため、生産効率が良くなるよう改良された「BL」に主流を譲った経緯がある。しかし、その味わいはうま味・甘味が強く、非常に美味しいとして高く評価されており、味にこだわる農家からの根強い支持を得ている。また、縁結びは岐阜県にて作られた品種で、優しい甘味ともっちり食感を特徴としている。名前にはご縁を大切にしたいという想いが込められており、ギフト利用しやすいよう、可愛らしいデザインの専用パッケージが用意されている。小泉農産の生産する米は、稲作に最適な小千谷市の自然環境と、代表を務める小泉さんの深い栽培知識に育まれ、たまらない美味しさだと好評。生産米の半分近くが、口コミを聞きつけた消費者からの直接注文にて販売されている。

地域伝統の雪下貯蔵で甘味を強くした切干大根

小泉農産の生産する大根は、非常に強い甘味が特徴だ。美味しさの秘密は「雪下貯蔵」にある。冬に旬を迎える大根は、氷点下の気温にさらされたとき、糖分をたっぷりと生成する性質を持つ。自らが凍らないよう、体内にある水分に糖分を混ぜ込むのだ。この特性を生かし、豪雪地帯に位置する小千谷市では、古くから大根を雪の下に保存してきた。その際、色味が多少くすんでしまい、商品としての価値が落ちてしまうことから、雪下貯蔵の大根は一般に流通してこなかった。そこで、小泉農産では「切干大根」に加工し、販売している。甘味の強い仕上がりで、そのまま食べることも可能。スルメに似た程よい食感が人気を集めている。2017年12月に開催された野菜ソムリエサミットでは、「こんなに甘くクセのない切干大根は初めてだ」「水で戻さずに食べるのは新しい。おやつにぴったりだ」などと大絶賛され、見事に金賞を獲得した。これは、加工品部門において全国で2例目の栄誉であり、新潟県では初の受賞となった。

自然・経験を生かした栽培で美味しい農作物を生産

小泉農産の位置する小千谷市岩沢地区は、山に挟まれた渓谷地帯だ。日本一長い川として知られる信濃川の流域にあり、豊富な水源が地域の農業を支えている。一帯は特別豪雪地帯の指定を受けており、春になるとミネラルたっぷりの雪解け水が、自然の中でろ過されながら、川を通じて田んぼに注ぎ込む。また、昼夜の寒暖差が激しいという山間地特有の気候特性を持つ。これらの「豊富な水」「山のミネラル」「夜の低気温」は、農産物を美味しく育むのに最適な条件だ。さらに、代表を務める小泉さんは、有機栽培の研究施設に勤めていた経験があり、食の安全に配慮した農作物の生産に深い知識を持つ。小泉農産では、この知見を生かして生み出した、オリジナルの有機肥料を栽培に使用している。この肥料は自然界にいる微生物の働きを促し、田畑の土壌を改良する効果を持つ。これを使うことで、小泉農産の農作物は年々、美味しさを増している。

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生産者紹介

代表:小泉和弘
代表小泉和弘

小千谷市出身。代々続く農家に生まれる。東京農業大学を卒業後、同大学の運営する研究施設に入社。「耕作放棄地を有機栽培の農場として再活用する」ことをテーマに農業へ携わる。8年間勤務した後、2013年に実家の農地を継ぎ、小泉農産を立ち上げた。自社においては、長い経験から得た有機栽培の知見を生かし、食の安全と美味しさにこだわった農作物・加工品を作っている。中でも「雪国の切干大根」は、自社生産の有機栽培大根を使用。地域に伝わる雪下貯蔵という保存法で甘味を強め、水で戻さずとも食べられる味わいに仕上げた。地域の結びつきを大切にしており、特産品の米・大根を販促するための商品作りをするといった地域貢献に注力している。今後は、グリーンツーリズムや農泊など、農業を生かした方法で県外から小千谷市に人を呼び込むことにも挑戦したいと語る。

店舗詳細

店舗名称 小泉農産
住所 新潟県小千谷市岩沢736
営業時間 9:00~17:00
定休日 土・日・祝