令和7年度米 新潟県産コシヒカリ（特別栽培米・従来品種）

燕市の「なんば農園」は、土づくりや水管理などにこだわり、米作りを行う農家です。今回ご紹介するのは、特別栽培米・従来品種の新潟県産コシヒカリ。新潟県で一般的に流通している「BL品種」の原種にあたります。BLコシヒカリよりも粘り気が少なく、粒がしっかりとしているのが特徴。やさしく素朴な味わいで、どんなおかずともよく合いますよ。従来品種は、時間が経っても美味しさが長持ちするのが強み。冷めても美味しいため、お弁当やおにぎりにもピッタリです。

なんば農園は、信濃川と中ノ口川の恵みを受ける肥沃な土壌で、農薬や化学肥料の使用を地域慣行の半分以下に抑えた栽培をしています。有機質肥料やケイ酸などを使った土づくりで、苗が栄養をたっぷり吸収するように調整。生育期には、糖分やミネラルなどの栄養分が濃縮された「糖蜜」を葉面に散布し微生物の働きを助け、稲の光合成の力を高めています。「田んぼも人間と同じで、一枚一枚に個性があるんですよ」と、南波さん。水管理は、田んぼごとに水の入りと抜けを細かく管理。苗の根が健全に育つようにしているんです。

なんば農園のもう一つのこだわりは、土づくりから出荷まで一貫して自分たちで管理すること。収穫後の乾燥や精米も自ら行います。「一粒一粒と向き合えるのは、大規模ではないからこその強みかもしれません」と、南波さん。なかでも乾燥作業では、極力低温でじっくりと時間をかけるようにしています。こうすることで、米粒に亀裂が入る「割れ米」や変色を防いでいるんです。きめ細かな作業で、品質の良い米を出荷しています。