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木工の町「加茂市」にて、100年以上の歴史を持つ老舗の木製品メーカー。木工の伝統技法を守り、現代のライフスタイルに合わせた製品の開発に取り組んでいる。

大湊文吉商店 全国的にもめずらしい屏風製造を主とする会社

創業100年以上!木製和家具の老舗メーカー

加茂市にある大湊文吉商店は、屏風などの木工製品を手掛ける老舗和家具メーカーだ。創業したのは、なんと明治初期。当初は、加茂市の特産品「和紙」をさらに加工した、「渋紙」の製造・卸業を営んでいたという。現在の主力商品である「屏風」を製造しはじめたのは、昭和時代になってから。渋紙製造で培った「和紙」の加工技術と、加茂特産「木工製品」の加工技術を応用した。その後も、時代のニーズに合わせ、和洋折衷のさまざまな家具を開発してきた。今では、受け継がれてきた技術が、国内外を問わず高い評価を受けている。多くの木製家具を製造する同社が大事にするのは、伝統技術を残していくこと。「そのためには、時代ごとのライフスタイルに合わせた製品やデザインにしなければならない」と、社長の大湊さんは熱く語ってくれた。

日本古来の伝統技術「組子細工」を利用した製品開発

近年、大湊文吉商店は、「組子細工」を利用した製品開発に力を入れている、組子細工とは、釘を使わずに細かい木片を組み合わせ、緻密な幾何学模様を生み出す伝統技法のこと。その歴史は古く、現存する世界最古の木造建築物「法隆寺(建立607年)」にも、手すりの装飾などで活かされている。その後も、和室の欄間や障子などに用いられてきた。しかし、住環境の洋風化などによる和室の減少とともに、建具や組子を製造する会社が減少しているという。大湊文吉商店は、「組子細工の技術」を守るため、その技法を活用した「和膳」「行灯」など、現代の生活シーンに合うような製品を開発。旅館の備品や高級レストランの食器などに採用されている。また、月に一度、「秋田杉の組子作り」を開催。ワークショップを通じ、組子細工をより身近に感じてもらえる場づくりにも取り組んでいる。

  • 大湊文吉商店
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生産者紹介

代表:大湊陽輔
代表大湊陽輔

加茂市出身。大学を卒業後、すぐに実家の大湊文吉商店に入社。木工製品の製造に携わりながらも、中小企業大学校でデザインを、千葉県の木工大学校で木工の加工技術を学んだ。代表に就任してからは、お客様が喜んでくれるような、「高付加価値のモノづくり」に取り組んでいる。「製品開発では、現場から上がってくるアイデアを大切にしています」と大湊さん。「木工製品は新商品をつくりやすい。この特徴を活かし、お客様から欲しいと思っていただけるものを作れる会社を目指したい」と意気込んでいる。

店舗詳細

店舗名称 大湊文吉商店
住所 新潟県加茂市秋房1-26