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上越市吉川区に位置する竹直集落の農業を、未来に残すべく設立された竹直生産組合。自家製の米・大豆と杜氏の技術を生かして作る「竹直味噌」が地域で高い人気を集める。

竹直生産組合 米と野菜の複合経営を実現する農事組合

竹直集落の未来を担う農事組合法人

上越市吉川区の竹直(たけなお)にある竹直生産組合は、集落営農の一環として1996年に設立した農事組合法人。地域に住む農家の田んぼを整理・拡大し、効率よく米を栽培している。近年は当初の組合員が高齢化したことを受け、集落外から従業員を募り、代替わりが始まっている。そこで挑戦している取り組みが、稲作と野菜栽培の複合経営だ。田んぼを管理する合間を見て、枝豆・トマト・ナスを栽培。さらに、秋から冬にかけての農閑期はキャベツ・ブロッコリー・アスパラといった多様な農作物を育てている。それぞれの栽培作業のスケジュールを事前に調べ、最適な野菜を選んだが、生育状況は天候などに影響を受けるため、調整がとても難しいという。「20年後の竹直集落を考え、園芸野菜と米の両立をなんとしても成功させたい」と代表の市川さんは力強く答えてくれた。

自家栽培の米・大豆から作る「竹直味噌」

竹直生産組合の大きな特徴は、設立当初に多くの杜氏が参加していたことだ。上越市吉川区は日本酒造りが盛んで、多くの杜氏が住んでいる。竹直生産組合は、その麹造りの技術を生かし、こだわりの田舎味噌を手掛けている。原料に使用する米・大豆はすべて自家栽培したもの。特に米は一般的な食用米ではなく、杜氏が扱いを心得ている酒米の五百万石を使っている。粘り気が少なく塊になりにくいことから、中までしっかり麹菌が浸透した麹を造ることができる。また、大豆は「里のほほえみ」という新潟県の推奨品種。実は、竹直生産組合が最初に栽培したことで高く評価され、県内で広く取り扱われることになったという。自家栽培の原料から作る「竹直味噌」は、上越市一帯で広く作られる米味噌で、糀の華やかな風味としっかりとした塩味・うま味が人気を集めている。

  • 竹直生産組合
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生産者紹介

代表理事:市川政徳
代表理事市川政徳

上越市吉川区竹直地区出身。高校卒業後、兼業農家として地元の電気工事会社に勤め、40歳の時に会社を設立する。その経営ノウハウを頼られ、50歳で竹直生産組合の役員に着任。さらに6年後、代表理事へ就任した。食の安全に配慮した農作物作りへこだわることに加え、従業員たちの安全面も大切にしている。近年は、米と園芸野菜の複合経営に取り組みをスタート。2018年には、味噌造りの作業場を新設。生産の拡大や新商品の開発に取り組むことで、竹直集落の農業を未来に残そうと挑戦している。

店舗詳細

店舗名称 竹直生産組合
住所 新潟県上越市吉川区竹直3300
営業時間 8:00~17:00
定休日 土・日・祝