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柏崎市高柳地区に店を構える「澤田屋」は、創業120年以上の老舗料理店。名物の「ジンギスカン」は、「柏崎のソウルフード」として多くの地元民から親しまれている。

澤田屋 柏崎・高柳地区でお馴染みの名店

宿場町として栄えていた高柳地区

柏崎市の山間部・高柳地区に店を構える「澤田屋」。古くに「澤田」と呼ばれていた地域で創業したため、その名が付けられた。現在は、柏崎市民のソウルフード「ジンギスカン」が食べられる名店として知られているが、創業時は旅館と料理屋を営んでいたという。「私の義理の祖父母がはじめたと聞いています。もう120年以上も前のこと、私が嫁に来るずっと前よ」と話すのは、現在も澤田屋の歴史を守っている3代目代表・小林幸子さん。創業時は、十日町街道と上之山街道の分岐点にある宿場町として栄えており、多くの旅人で賑わっていたそうだ。

地元産の羊肉を使った「ジンギスカン」

旅館業をメインでやっていた澤田屋が、ジンギスカンの提供を始めたのは1952年のこと。当時、高柳地区では羊毛用の羊を飼育しており、その羊を食用に活用したのがきっかけだった。「高柳の羊は澤田屋が全部食べてしまった」と言われるほど、多くの人で賑わったという。その後、羊毛の需要は減少し、羊の飼育をしなくなってからは、外国産のラム肉を仕入れて提供するように。ラム肉とは、生後1年未満の子羊のことを指し、臭みが少なくやわらかな肉質が特徴だという。提供する肉の産地が変わっても「昔から変わらぬ味」なのは、肉を漬けているタレに秘密がある。香味野菜と果物を搾った醤油ベースのタレは、代々澤田屋の女性陣に受け継がれてきた「秘伝のタレ」だ。「澤田屋では、代々タレは女性陣が仕込むと決まっています。私も義理の母から教えてもらいました」と、小林さんは懐かしそうに振り返る。

柏崎市民のソウルフードとして親しまれる

澤田屋は、柏崎の市街地から車で30分ほど山道を走らせるとたどり着く。「こんな山奥にジンギスカン屋さんが?」と思うかもしれないが、ゴールデンウィークやお盆などの人が集まるタイミングでは、家族みんなで澤田屋のジンギスカンを食べに行くのが地元民のお決まり。週末になると、市内はもちろん、市外や県外からも多くの人が訪れるという。「地元を離れてしまった人も、実家に帰ってきた際は、うちのジンギスカンを食べに来てくれます」と、小林さんは嬉しそうに笑う。現在は、店内の専用鍋でいただくのはもちろん、お持ち帰り用ジンギスカンの販売も行っている。秘伝のタレに絡めて販売してくれるため、味付け不要で、自宅で手軽に澤田屋の味が楽しめる。

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生産者紹介

3代目代表:小林幸子
3代目代表小林幸子

柏崎市高柳地区出身。同じく高柳地区の「澤田屋」へ嫁ぎ、現在は3代目の代表を務めている。旅館、宴会場、和食屋……と、時代とともに移り変わる業務に柔軟に対応しながら、澤田屋の歴史を守ってきた。いつでも温かく迎えてくれる小林さんに会うために、店に通う常連客も少なくない。「地元を離れた人も、帰ってきたときに澤田屋のジンギスカンを食べに来てくれると、とても嬉しいですね」と小林さん。今日も、人の良さがにじみ出る素敵な笑顔で店に立っている。

店舗詳細

店舗名称 澤田屋
住所 新潟県柏崎市高柳町岡野町1878