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「梱包・結束紐の製造」「農業」の二本柱で事業展開する長岡市の企業。こだわりの軽石水耕栽培で育てる「ひげにんにく」は、芽と根っこが生えた、めずらしいにんにくだ。

信越工業 PPロープのシェア日本一

1000種類以上の梱包・結束紐を手がけるメーカー

長岡市の信越工業は、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)を主原料とした梱包・結束紐の製造メーカーだ。手がける製品は、ロープ・テープ・バンドなど種類はさまざまで、家庭用から業務用、農業用まで、1000種類以上にも及ぶ。中でもPPロープの製造は、シェア日本一を誇る。「時代の変化とともに、紐のニーズも多様化してきています」と、取締役の広井歩さん。たとえば、手芸用のPPバンド。2020年代、在宅時間を快適に過ごす「巣ごもり需要」で、大ヒットした。PPバンドで作るかごバッグは、耐水性・耐久性に優れている。また、20色を超える豊富なカラーバリエーションも人気に拍車をかけた。そんな信越工業が位置する西川口地区は、特別豪雪地帯に指定されている場所。昔は冬に出稼ぎをする人が多かった。そこで、「冬季の雇用」を生み出すことを目的に、1968年に設立されたのが同社だった。会社周辺は、魚沼産コシヒカリなどの米を生産する農業地帯。農閑期になると、生産者は脱穀後の稲わらで縄や紐を作る習慣があった。そんな彼らのノウハウを活かすために、紐の製造が始まったという。

農業事業の主力商品「ひげにんにく」

紐の製造以外に、もう一つ力を入れている事業が農業だ。きっかけは、2004年の中越地震。荒廃した農地を活用しようと始まったのが、農業事業だった。取締役の広井さんは、「ちょうどその頃、先代が、四国で『ひげにんにく』という一風変わった作物に出会ったんです」と、振り返る。一般的なにんにくの栽培法は、土耕栽培。一方、「ひげにんにく」は、「軽石水耕栽培」という方法で育てる。土耕栽培をしたにんにくの粒を取り出し、水の中で芽と根っこを伸ばしていく。根っこがひげのように見えることから、その名が付いた。一般的な栽培よりも手間が多い分、熟成が進み、マイルドな味に仕上がるという。また、土の代わりに軽石を使うことで、しっかりとした根っこに育つ。その美味しさに衝撃を受けた先代。「長岡の新たな名物としてひげにんにくを作って、地域経済に貢献したい」と、考え、栽培に挑戦したそうだ。広井さんは、「作り始めたものの、味に満足いきませんでした。試行錯誤を繰り返していくうちに、もともとのひげにんにくよりも美味しくなちゃったんです。もはや元祖ひげにんにくですね」と、笑う。今では、生のひげにんにくに加え、パウダーや漬物などの加工品も手掛けている。

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生産者紹介

取締役:広井 歩
取締役広井 歩

長岡市出身。学校卒業後、19歳で信越工業に就職した。30年以上営業マンとして務め、2016年、農業事業の部長に就任。以来、梱包紐・結束紐の営業と、ひげにんにく栽培を両立してきた。「ひげにんにくの品質は、水が左右します。当社独自に製造しているイオン水を使って栽培しているんですよ。農薬を使っていないので、安心して食べていただきたいです」と、自信を見せる。また、ひげにんにくを加工したパウダーや漬物を開発。県外はもちろん、海外展開も視野に入れ、認知度向上に努めている。

店舗詳細

店舗名称 信越工業
住所 新潟県長岡市西川口528番地