4w1h
新潟県燕市 店舗ジャンル:金属製品製造ものづくりの街・燕三条で誕生したキッチンツールブランド。「4w1h(Why・When・Who・What・How)」の視点から生まれたユニークな商品が、ニッチなニーズを掴む。
きっかけは、製造業の未来への危機感
「4w1h(ヨンダブリューイチエイチ)」は、燕市にある「燕三条キッチン研究所」が運営するキッチンツールブランド。発起人は、燕市の金属加工メーカーに勤める小川陽介さんだ。異業種から製造業に転職した小川さんならではの視点が、立ち上げのきっかけとなった。「会社で働く中で、業界の実状を目の当たりにしました。安価な海外製品に押されて、どんなに良い商品を作っても、結局求められるのは価格。このままで大丈夫なのかと、危機感を覚えたんです」と、小川さんは語る。そこで、価格ではなく価値で訴求できる新たなブランドを作ろうと、一念発起。外部のグラフィックデザイナーやプロダクトデザイナーらと手を組み、2019年に4w1hを立ち上げた。
身近な話題から生まれたアイデアが、共感を生む
その名の通り、コンセプトは「5w1h」からWhere(キッチン)を除いた「4w1h」。Why・When・Who・What・Howという5つの視点から、新たな価値を持つキッチンツールを生み出す。商品の原点となるアイデアが生まれるのは、さまざまな職種のメンバーが集まる、月に一度の定例会議。「日常での出来事、不便に感じていること、今流行っているものなどをざっくばらんに持ち寄り、雑談のように話します。その中で盛り上がったものや面白かったものを、商品開発に進めます」と、小川さん。そんなカジュアルなアイデア出しから最初に誕生した商品が「ホットサンドソロ」だ。「娘がホットサンドを残す」という話題に始まり、「Why=なぜホットサンドは食パン2枚使いなのか」「When=朝は少食の人が多い」などの視点をもとに「食パン1枚で作れるホットサンドメーカー」を開発。SNSで拡散されると、「2枚では多すぎて食べきれない」という同じ想いを抱えていたユーザーからの厚い支持を得て、製造が追いつかないほどのヒット商品となった。「4w1hの商品は、共感で買ってもらうことが多いんです。万人受けはしないけど、一部の人には刺さる。そこが、強みになっていると思います」と、小川さんは語る。
商品力を支える、燕三条の加工技術とシビアな検証作業
製造を手掛けるのは、小川さんが在籍する燕市の金属加工メーカー「杉山金属」だ。ものづくりの街・燕三条では、専門分野に特化した複数の会社で、分業することも少なくない。一方で杉山金属は、プレスから塗装まで幅広い設備を導入。あらゆる材質・加工に、社内で一貫して対応できる。燕三条クオリティの高い技術力とともに、その柔軟な製造体制が、4w1hの商品作りの自由度を高めているという。そして最も大切なのが、検証作業。「キッチンツールなので『美味しくできる』『使いやすい』などはもちろん、『選んでいただくだけの訴求ポイントが備わっているか』を検証するためにも重要な工程です。納得のいく形になるまでは発売しません」と、小川さんは語る。その結果、最終的に商品化に至るのは、年間2アイテムほど。一般的なメーカーと比較すると決して多くはない。しかし、それが4w1hの商品力の強さの秘密なのだ。その唯一無二の価値観が高く評価され、グッドデザイン賞など、数々の賞を受賞している。
生産者紹介
営業部部長小川陽介
燕市出身。配置薬を扱う会社から転職し、2014年に「杉山金属」に入社。さまざまな職種のメンバーと協働して、2019年にキッチンツールブランド「4w1h」を立ち上げた。一般的なメーカーとの違いの一つに、ユーザーのニーズをもとにした商品開発がある。「一般的にフライパンは、生産が容易なことから丸型に作られます。しかし、角型の方が3口コンロでの収まりが良いなど、ユーザーにとっては使いやすい形。だから、4w1hのフライパンは角型なんです。ユーザーが喜ぶ姿を想像することで、作り手の都合に捉われない商品作りができます」と、小川さん。「世の中には不便なことがまだまだあるはずです。これからも多くの人の役に立つ商品を生み出し続けていきたいですね」と、力強く語った。
店舗詳細
| 店舗名称 | 4w1h |
|---|---|
| 住所 | 新潟県燕市小池3633-10 |














































