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「はねうまもち」や「八珍柿」などを生産する農家。自家栽培の八珍柿を使って手作りしている「追熟干し柿」も人気商品。佐渡の風土を活かした食文化を発信している。

むぎとお米と柿農家 伝右ェ門 海風が吹き抜ける風通しの良い畑

佐渡の自然とともに歩む農業

「むぎとお米と柿農家 伝右ェ門(でんねむ)」は、日本海に浮かぶ佐渡ヶ島の農家。両津港を降りて、海沿いを北上した羽吉地区で農業に励んでいる。農園名は、代々受け継がれてきた屋号だ。「文字のまま読むと『でんえもん』ですが、昔から『でんねむ』という愛称で親しまれてきました」と語るのは、代表・伊豆野義昭さん。現在は、代々受け継がれてきた米(コシヒカリ)・父から引き継いだ柿(八珍柿)・自身がはじめた麦(はねうまもち)を栽培している。羽吉地区は、大佐渡山脈のドンデン山の麓にあるため、佐渡の中でも積雪が多いエリア。冬は冷たい北西風が吹き付ける。そんな厳しい環境を逆手に取り、佐渡の風土を活かした栽培方法を試行錯誤してきた。さらに、佐渡ならではの資材を使った土づくりにも力を入れている。「加茂湖で養殖されている牡蠣の粉砕殻を、田んぼや畑に入れています。牡蠣殻から作物に必要なミネラル分を得ることができるんです」と、伊豆野さんは語る。

風土を活かして仕上げる「追熟干し柿」

伝右ェ門では、生産している八珍柿を使って、「追熟干し柿」を手作りしている。「夏の暑い日の草刈り作業が終わり冷凍庫を開けると、糖分で周りが真っ白になった干し柿を見つけました。冬に食べきれず、保管していたものです。食べてみると、とっても甘くてびっくり!疲れが吹き飛びました」と、伊豆野さん。この出来事をきっかけに、追熟干し柿の加工をはじめたという。通常の干し柿は、1~2ヶ月で仕上げるのに対し、追熟干し柿は3~4ヶ月かけてじっくりと干し上げ、さらに冷凍庫で追熟するのが特徴だ。10月に収穫した八珍柿の中から、特に大きいLサイズを厳選して干し柿に加工している。収穫後に皮をむき、硫黄燻蒸せずに南向きの風通しの良い軒下で、佐渡の北西風にさらしながら丁寧に時間をかけて熟成。一年で最も寒さが厳しい「大寒」まで干し上げる。「美味しい干し柿に仕上げるためには、やさしい太陽の光と、佐渡の厳しい北西風が大切。定期的に手もみをしながら、佐渡の自然の中でじっくりと乾燥させます。秋から冬にかけて、凍ったり溶けたりしてゆっくりと追熟することで、甘みが凝縮されます」と、伊豆野さんは語る。こうして時間をかけて仕上げた追熟干し柿の糖度は、約60%。ねっとりと濃厚な口当たりで、奥深い甘さを楽しめる人気商品だ。

  • むぎとお米と柿農家 伝右ェ門
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  • むぎとお米と柿農家 伝右ェ門
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生産者紹介

代表:伊豆野義昭
代表伊豆野義昭

佐渡市の代々続く米農家の長男として生まれる。「子どもの頃は、従兄弟たちと競うように田植えをしました。秋は手刈りして束ねた稲を背負って運び、月明かりのもとではざかけ作業をしました」と、当時の農業について振り返る伊豆野さん。激変する佐渡の農業を身近に感じながら定年を迎え、父から農地を受け継いだ。現在は、麦・米・柿を柱に、佐渡の風土を活かした農業に取り組んでいる。「あと何回収穫できるかなと指折り数えて、残りの収穫を大切にしながら、美味しさを追求していきます」と、やさしく微笑む。

店舗詳細

店舗名称 むぎとお米と柿農家 伝右ェ門
住所 新潟県佐渡市羽吉49