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「唯一無二のえのき」を追求する、えのき専門のきのこ園。名産地・魚沼地方の栽培方法のみにとらわれず、少量生産で、こまめな管理を実践している。

常山きのこ園 目が行き届く小さめの栽培場。量産できない分、高品質に育つ

最高品質を追求する、えのき専門のきのこ園

常山きのこ園は、えのき栽培を専門にするきのこ園。1985年の創業以来、えのき一筋で栽培してきた。園のある南魚沼市一帯は、お米の栽培で有名な地域と知られているが、じつは全国有数のきのこ産地でもある。全国2位の生産量を誇る新潟県産きのこの内、じつに6割が魚沼地方で栽培されているという。これだけの生産量を生み出すには、品質を高く保ったまま、生産量を増やす栽培方法を確立しなくてはならない。新潟県産きのこは、農家の並々ならない努力の結果、生産量と品質をみごとに両立させてきたのだ。しかし、常山きのこ園では、この確立された栽培方法をベースに、さらに改良した栽培方法を実践している。その理由は、「最高品質」を追求するためだ。大量生産すれば、どうしても品質が落ちてしまう。「高品質に育てられても、最高に美味しいきのこを育てるのは、むずかしいと思います。常山きのこ園では、唯一無二のえのきを育てたいです」と、常山さんは語ってくれた。

こまめな管理で、じっくり時間をかけて育てる

「ホワイトえのき」の品質を見極めるポイントは、「硬さ」と「色」。しっかりとした食感があり、真っ白なものほど、美味しく、食卓に彩りを与えてくれる。常山きのこ園のものは、どちらも満たした高品質なきのこ。シャキシャキ食感で太さがあり、雪のように白いと評判の一品だ。美味しいえのきに育てるポイントを、代表の常山さんに伺うと、「栄養たっぷりの培地を作ることと、室温をこまめに調整してあげるのが大切です」と教えてくれた。
まず、「培地」。これは、きのこを育てる環境のこと。おがくずなどに栄養剤(市販)を加え、広口・ボトル状の容器に詰めたものだ。ここに種菌を植え付け、大きなきのこに育てていく。常山きのこ園では、「杉のおがくず」と「米ぬか」に、「オリジナルブレンドの栄養剤」を使っているのが特徴。栄養たっぷりの培地で栽培することで、肉厚で食感のいいえのきに育てている。次に、「温度管理」。えのきは、15℃になると芽が出る。そこから、大きくなるにつれて温度を下げることで、笠が開かないようにしながら、太く大きなきのこに育てられる。一般的なきのこ園では、2~3℃単位で調整していくが、常山きのこ園では1℃単位、しかも1日に朝昼夕の3回も調整しているという。これは、外気の温度によって、園内の室温も変わるため。さらに、園全体の室温にムラが発生しないように、風の通りにも気を配っている。こうして、徹底的に管理された室温下では、えのきはじっくり時間をかけて成長。太くて大きなきのこに育つのだ。

  • 常山きのこ園
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生産者紹介

代表:常山能人
代表常山能人

南魚沼市出身。高校卒業後、東京の会社に勤め、1987年に地元へUターン。JAに就職し、10年間、きのこの種菌(しきん)作りに携わり、きのこ栽培のノウハウを学ぶ。1998年に家業の「常山きのこ園」を継ぎ、それ以来、えのき一筋で栽培に取り組んできた。「大量生産ではなく、こだわった品質、唯一無二のえのきを作っていきたい」と語り、自分たちならではの栽培方法を編み出すことに、やりがいを感じている。

店舗詳細

店舗名称 常山きのこ園
住所 新潟県南魚沼市宮野下210