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絹織物の街として知られる十日町市で、絹糸(シルク)の卸売業・撚糸業を営む。手織り用から機械織り用、カラフルで細い手芸用など、さまざまな絹糸を取り扱う。

高三商店 絹糸を専門に取り扱う糸屋

絹織物の街・十日町で創業した「高三商店」

十日町市は「越後上布」や「越後縮」など、古くから麻織物で栄えてきた地域。人々の生活スタイルが変化してきた明治中頃から、絹織物の生産が盛んになる。最盛期には、養蚕を行う農家も多く存在したという。絹糸で織った着物「明石縮(あかしちぢみ)」は、十日町市の特産品として広く知られている。そんな絹織物で一時代を築いた十日町市で、1953年に生糸・撚糸(絹糸)専門の糸商として創業した「高三商店」。店の名前は、初代・高野三平から名付けられた。創業当時から自社の工場を持ち、絹織物の製造工程である「撚糸(ねんし)」業も行っている。「撚糸」とは、織物のタテ糸・ヨコ糸を作る上で重要な工程で、数本の生糸を合わせ撚りをかける作業のこと。高三商店では手織りから機械織りまで、さまざまな織物に対応した絹撚糸の製造販売を行ってきた。現代表を務める平吉さんは、「最近は少量の注文が多く、お客様のご要望に丁寧にお応えすることで、変わりゆく繊維業界の中でも生き残ってきました」と語る。

今までにない絹糸を手掛ける

創業当時から絹糸の卸売業を行ってきた高三商店。2012年頃には「もっと多くの人にシルクの魅力を伝えたい」という思いから、個人ユーザー向けの商品開発にも力を入れている。平吉さんは、着物の反物を織るときに使用する細い糸ではなく、手織りや手編みに使用できる毛糸のような太い糸を製作した。「こんな太い絹糸を作っている同業者はなかなかいないと思います。カラフルに染めているので、毛糸のように色合わせを楽しんでもらいたい」と平吉さん。シルクならではの手触りの良さ・光沢感・軽さに加え、シルクではめずらしい色合いが魅力の商品だ。現在は十日町市内の染屋で染めているが、今後は自社で手染め・機械染めができる設備導入を予定している。「撚糸と染色ができる設備が整うことで、高三商店にしかできない絹糸を作ることができます。今までにない新しい糸を開発し、シルクの魅力をたくさんの人に知ってほしい」と、平吉さんは絹糸のさらなる可能性を語ってくれた。

  • 高三商店
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生産者紹介

代表:高野平吉
代表高野平吉

十日町市出身。父・三平が立ち上げた「高三商店」の長男として生まれる。大学を卒業後、繊維製品を扱う商社に入社。入社2年目からはタイに駐在し、タイシルクの代表格である有名ブランド「ジム・トンプソン」と取引を行っていた。「タイシルクに触れたことで、豊かな色彩感覚が身についたと思います」と、平吉さんは当時を振り返る。その後、1974年に「高三商店」へ入社。1978年には代表に就任する。2012年頃から「今までにない新しい絹糸」の開発に注力し、各地イベントや東京のアンテナショップで販売。「高三商店ならではの絹糸を開発し、シルクの魅力をたくさんの人に知ってもらいたい。ゆくゆくは県外から観光客を呼び込んで、十日町を盛り上げていきたいですね」と語ってくれた。

店舗詳細

店舗名称 高三商店
住所 新潟県十日町市稲荷町2丁目70-23