かんずり
新潟県妙高市 店舗カテゴリ:食品製造・加工雪さらしを含む、熟成期間約三年!料理にすっきりピリ辛、深ーいコクを。新潟妙高の大地が生み出す伝統的な唐辛子漬け、『かんずり』!
かんずり?その由来、独自の生産工程
『かんずり』は元々新潟県妙高市近辺に伝わる家庭の味で、唐辛子漬けのことを差す。その家庭の味を世に広めようとしたのが、昭和41年創業時の先代社長:東条邦次さん。『かんずり』は創業後早期に商標登録され、一般名詞化、そのまま社名を冠している。更に今では「KANZURI」として米国・韓国・中国での国際特許商標も取得。妙高の味は世界へも進出中だ。
生産工程における大きな特徴、それは「雪さらし」と「三年熟成」。雪積もり、広がる一面の白銀地に真っ赤な地産唐辛子が並ぶ光景は、妙高の風物詩ともなっている。その後は糀(こうじ)・ゆずなどの香料と一緒に塩蔵・熟成。”3年”という年月を積み重ねて生まれるコクのある奥深い辛さと程良いゆずの香りは、食べる人の食欲を脳髄から揺さぶる。味・品質共に”完成された極上調味料”である。
原材料・製法へのこだわり
「かんずり」は漢字で書くと「寒作里」。また、発酵調味料として糀(こうじ)や香料と一緒に長期間寝かせるようになってからは「寒"造"里」となった。糀による発酵作用を加えたのは、実は有限会社かんずりのアイディア。それ以前までは各家庭で砂糖や水飴、中にはハチミツといった甘味料を混ぜ合わせて作られていたという。
『かんずり』に使われる唐辛子は新潟県妙高市の新井産。契約農家で種から育てられた唐辛子数種類をブレンドし、かんずり用唐辛子に。それを雪にさらしてアク・苦みを抜くことで自然と甘みが増し、味にコクと深みが加わる。このこだわりの製法「雪さらし」も実は有限会社かんずりの独自の製法で、先代社長の頃に起こったとある偶然の出来事がきっかけだったという。
雪さらしの由来、それは偶然の賜物・豊かな自然の恵み
商品製造のために軒下に吊るされていた唐辛子。ある日風に吹かれたのか、気付けば雪の上に落ちてしまっていた。数日後に先代社長が発見、何気なく食してみたところ、その唐辛子に確かな甘みを感じ、通常のものとは明らかに違う食味を発見。そこから「雪さらし」が始まったという。偶然の賜物ではあるが、自然の恵みなくしては生まれなかった製法。それによって今のかんずりの味がある。今では科学的にもその成分変化も立証され、また、シーズンになれば毎年新聞紙面を飾る妙高冬の風物詩にもなっているのだから、何とも驚きである。
「雪さらし」なくして『かんずり』には”な”らず。積雪の多い妙高地域、そこに舞い降りる絶妙な味わいを持つ地産の特製唐辛子。自然の恵みをたっぷりと享受することで生まれるのが、新潟県妙高の逸品調味料『かんずり』である。その雪さらしをベースに三年も熟成されて生まれるこの揺るぎないおいしさは紛れもない”本物”。特に暖かい汁物・鍋物との相性は天下一品。溶かしながら食べれば辛味もよりマイルドになり、ちょっと辛いのが苦手と言う方でも、すっきりゆず風味で旨味のある辛味を堪能できる。非常にオススメだ。
生産者紹介
代表取締役社長東條昭人
父親は代表取締役会長:東條邦昭。大学卒業後、県外で働いていたが、24歳の時にかんずりへ。地元妙高への想いが強く、同時に「かんずり」への思い入れも非常に強い。全国で行う物産展にも直接足を運び、お客さんの声を聞く。その物産展では、「かんずりとはこういうもの」という、まだその味を知らぬ人へのアピールを第一に臨んでいると語る。
「かんずり」はメディア掲載も数え切れない程の新潟でもメジャーな発酵調味料食品。妙高に昔から伝わる伝統保存食で、その由来は上杉謙信の時代にもさかのぼる。その「かんずり」、昔から変わらない味を作り続け、愛用する人達には日々の食卓に欠かせない存在となっている。
「かんずり」の製造に掛かる年月は三年。中には六年掛けてつくられるものも。長い年月を経てつくられる商品への想いは並大抵のものではない。取材を通す中で感じられたのが、「かんずり」への誇り・愛情、地元妙高の味を伝える生産者としての一つの矜持。そうした想いから「かんずり」という逸品が生み出されているのだろう。落ち着いた雰囲気で丁寧に私たちの取材に応じてくれたが、東條さんの内を流れる熱い情熱、その想いをこの肌で感じ取ることが出来た。
店舗詳細
店舗名称 | かんずり |
---|---|
住所 | 新潟県妙高市大字西条437-1 |
営業時間 | AM8:30~PM5:30 |
定休日 | 日曜、祝日、土曜隔週、年末12/30~1/4 |