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長岡小嶋屋は新潟名物「へぎそば」の専門店。1965年の開店以来、へぎそばらしい「なめらかなのどごし」を追求してきた。商品はお中元・お歳暮ギフトの定番として愛される。

長岡小嶋屋 長岡市の中心街にある殿町本店。名店の味を求めて多くの人が訪れる

県内はもちろん県外からも広く愛される名店「長岡小嶋屋」

長岡小嶋屋は新潟名物「へぎそば」の専門店。旧中魚沼郡川西町(現十日町市)にて創業した「小嶋屋」から、1965年(昭和40年)にのれん分けされた店だ。長岡市・新潟市を中心として東京都にも直営店を持ち、百貨店でのギフト商品販売や自社での通信販売にも力を入れている。「へぎそば」とは、新潟県の南部に位置する魚沼地方にて昔から作られていた蕎麦のこと。海藻の「布海苔(ふのり)」をつなぎに使うことで、つるつるとした「のどごし」を生み出しているのが特徴だ。魚沼地方は、古くから織物の名産地として知られ、織物に使う糸を強くするための「糊」として使われた布海苔を、いつしかそばのつなぎとして練りこむようになったといわれている。魚沼地域において海産物の布海苔を使った「へぎそば」は、冠婚葬祭などの人が集まる席で振舞われたとされ、現在も特別な人への贈り物として愛されている。

へぎそばらしさを求めて独自の味を追求

長岡小嶋屋は、へぎそばの「なめらかなのどごし」を独自に追及している。このつるつる感を生み出す方法を伺うと、実は布海苔つなぎのみならず蕎麦粉にも秘密があるという。まず、蕎麦粉の独自ブレンド。実の部位によって挽き分けた後、中心部と外側をこだわりの割合で再び混ぜ合わせる。こうすることで、風味を引き出しつつなめらかさを出せるという。また、ゆっくりと石臼挽きすることで、摩擦による熱の発熱を抑え、蕎麦特融の風味をしっかり残すことにもこだわっている。そして、布海苔の配合比。蕎麦粉の風味の邪魔をしない絶妙のバランスで布海苔を練り込むことで、茹でたときに布海苔が溶け出して「のり状」に変化し、氷水で締めることでのり状の布海苔がゼリーのように固まって「コシ」と「のど越し」が生まれるのだ。こうして作られる「へぎそば」は、店でのみならずギフト用にも人気を集めている。

  • 長岡小嶋屋
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生産者紹介

代表取締役:藤澤裕之
代表取締役藤澤裕之

長岡市出身。茨城大学の農学部にて、バイオテックを学ぶ。さまざまな仕事を経験した後、大学で学んだことを活かしたいと考え、1997年に水産・農学の専門家を募集していた「長岡小嶋屋」に就職する。当初は工場の製造スタッフとして働き、品質や購買、マーケティングの管理担当者を歴任する。特に購買管理は、現在の経営活動にも強く活かされているという。工場の所長を務めた時期には、新潟県中越地震が発生。現場が大変な時期に、力強いチームワークで会社を支えた。「何度も危機を超えられたのは、スタッフを大切にする文化が根付いていたからだと思います」と藤澤さん。地域からもスタッフからも愛される長岡小嶋屋を、今後も守っていきたいと語ってくれた。

店舗詳細

店舗名称 長岡小嶋屋
住所 新潟県長岡市新産2-6-9
営業時間 9:00~18:00
定休日 日曜