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1940年頃から代々続く「友坂佛壇店」。漆塗り・金箔押し・組み立てを担当し、地域の組合と協力して高品質な仏壇を作り上げる。専門技術を活用した加工品にも注力中だ。

友坂佛壇店 伝統工芸士として認定された腕利きの職人が在籍

地域に愛される仏壇専門店

新潟市江南区に店舗を構える「友坂佛壇(ぶつだん)店」は、1940年頃から代々続く仏壇専門店だ。友坂佛壇店の手掛ける仏壇は、「新潟・白根仏壇」という名の工芸品として地元を中心に愛されている。新潟・白根仏壇は、新潟仏壇組合、白根仏壇協同組合といった2つの団体によって支えられており、友坂佛壇店の友坂代表は新潟仏壇組合の組合長を務める。仏壇は組合内で分業して製造することが多く、友坂佛壇店が担当するのは「漆(うるし)塗り」「金箔押し」「組み立て」の仕上げ3工程。伝統工芸士に認められた腕利きの職人により、美しく頑丈な仏壇が生み出されている。

地域に伝わる伝統の技術「新潟・白根仏壇」

仏壇は、耐久性、美しさに加え、全体の調和が重要だ。本尊を祀る部分の須弥壇(しゅみだん)や宮殿(くうでん)のバランス、蒔絵の図柄や彫刻など、それぞれが全体の完成度に大きく関わる。仏壇づくりの工程は非常に多く、一つ一つに高度な技術を要する。技術と品質の向上を目指し、1700年代後半には、各工程を分業する生産体制が整ったといわれている。
新潟県では、古くから浄土真宗の信徒が多く、その信仰心はとても厚かった。仏教は戦争や災害で傷ついた人々の支えとなり、熱心な信者らが「新潟・白根仏壇」を生み出したという。以来、新潟・白根地域を中心に技術が受け継がれ、現在では「加茂桐簞笥(きりたんす)」や「越後三条打刃物(うちはもの)」と並ぶ新潟県の伝統的工芸品とされている。

漆塗りの技術を次世代へ繋いでいく

仏壇製造の仕上げを担当する友坂佛壇店では、漆塗りの技術を用いた加工品の生産にも力を入れている。食器やカトラリー、手鏡、ボールペンなどの小物に漆を施して販売。陶器のような高級感あふれる外観でありながら、同一商品と比較して軽量なところが人気を得ている。各家庭に必要な仏壇は一つだが、より多くの人々に漆製品を手にしてもらいたいと考え、漆塗雑貨の製造を開始した。弔事の簡素化が進む現代で、新潟・白根仏壇の高度な技術を次世代に繋ぐべく、手に取りやすい商品の生産に励んでいる。

  • 友坂佛壇店
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生産者紹介

3代目代表:友坂弘之
3代目代表友坂弘之

新潟市江南区出身。高校卒業後は県外に出向き、サラリーマンとして働いていた。1987年に父が運営していた「友坂佛壇店」に就職。ベテラン職人だった祖父と父から技術を受け継ぎ、経験を積んできた。2008年に筆記・実技の試験を経て伝統工芸士の認定を取得。新潟県の伝統工芸品「新潟・白根仏壇」を生産する新潟仏壇組合の組合長も務める。仏壇の生産一筋だった友坂佛壇店だが、「新潟・白根仏壇の職人が持つ技術をもっと多くの人に知ってもらいたい」と考え、漆塗雑貨の生産・販売を開始。漆塗りは何年続けても難しいが、上手く出来ると嬉しく、さらにお客さんに喜んでもらえることがやりがいになっているという。さらなる技術・知名度の向上を目指し、丁寧な生産を行っている。

店舗詳細

店舗名称 友坂佛壇店
住所 新潟県新潟市江南区酒屋町547-3