紀之介
新潟県中魚沼郡津南町 店舗ジャンル:農家・農業法人津南町所平地区の農業法人。豊富な雪解け水や昼夜の急激な寒暖差といった、豊かな自然環境の中で育てた米は、みずみずしく甘み・旨味が凝縮した力強い味わいが評判だ。
地域の農地を守り、未来へつなぐ
「紀之介」は、2023(令和5)年に創業した農業法人。津南町所平地区で、コシヒカリをメインに生産している。江戸時代から農業が行われてきたとされる地区だが、高齢化や後継者不足により、耕作放棄地が年々増加。その土地を活用して米作りを行っている。代表取締役の山田裕一さんは、「私の父も、高齢になって農業を辞めざるを得なくなりました。代々受け継がれてきた農地を守り、未来へつないでいきたいという想いから、この会社を立ち上げたんです」と、教えてくれた。紀之介では、コシヒカリの生産から販売まで一貫して行い、農薬や化学肥料をできる限り抑えた栽培を実践している。その根底にあるのは、「未来を担う子どもたちにも安心して食べさせられる」こと。自信を持って送り出せる「本当に美味しい魚沼産コシヒカリ」だけを、食卓に届けている。
自然の恩恵を活かした米作り
米作りを行う津南町所平地区は、標高約400メートルの山間にある。国内でも有数の豪雪地帯で、水源地である周囲の山々から、雪解け水が直接流れ込む。「清らかな水をたっぷりと吸収して育った稲は、芯からみずみずしいお米を実らせます。だから、水管理には特に注力していて、日の出とともに田んぼに向かい、一枚一枚見回って調整を行っています」と、山田さんは語る。また、昼夜の寒暖差が大きいことも、この地域の特徴の一つ。夜間に急激に気温が下がると、稲は代謝活動を抑制し、生成したデンプンが消費されずに蓄えられる。だから、甘み・旨味がぎゅっと凝縮された米に仕上がるのだ。そんな自然の恵みを存分に受けた米は、「これを食べたら、ほかのお米を食べられない」「子どもがたくさん食べてくれるようになった」などと、好評を博す。「まずは、炊き立てをそのままどうぞ!ごはんそのものが主役になる豊かな味わいを、ダイレクトに感じてみてください」と、山田さんは微笑む。
生産者紹介
代表取締役山田裕一
津南町出身。幼少期から親の農業を手伝い、41歳の時、起業と同時に就農した。「耕作放棄地が増えると、里山は荒れていきます。農地を未来に継承するのはもちろん、田んぼを耕すことで、少しでもこの美しい景観を維持したいという想いがありました」と、山田さんは胸の内を明かす。自然相手の農業に苦戦することも多いが、そんな景観に日々鼓舞されているという。「田んぼで農作業をしていると、自分だけのお気に入りの景色を見られる、ベストポジションが見つかるんです。その景色を見ると、また頑張ろうかなと思えるんですよね」と、笑顔を見せた。
店舗詳細
| 店舗名称 | 紀之介 |
|---|---|
| 住所 | 新潟県中魚沼郡津南町大字中深見乙2142 |










































