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2024年度大型連休期間の営業スケジュールについて

世界からも注目を集める「メイドイン燕三条」の小農具を、見て・触れて・選べるショップ。鍛冶職人の技が光る一品を、プロ目線で厳選したもののみを店頭に並べる。

あぐりの蔵 明治創業の金物問屋「佐野利」の2Fにある展示場・ショップ

創業100年以上の歴史を持つ良品金物の問屋

あぐりの蔵は、三条市の栄スマートICを降りてすぐ、さまざまな工場が立ち並ぶ一角にある展示場兼ショップ。地元の三条市・燕市にて製造された高品質な小農具を中心に取り扱っている。この「あぐりの蔵」を運営するのは、1910年(明治43年)に創業し、100年以上の歴史を持つ金物問屋の「株式会社佐野利(さのり)」。当初は、旧吉田町(現在の燕市北西部)の個人商店としてスタート。その当時によく売れていた、ノコギリ・カンナ・ヤスリなどの大工道具を商品として、行商をしながら町を巡り歩いたという。現在は、土農具・園芸用品を中心に、最大でなんと2万点以上ものアイテムを取り扱っている。飛躍のきっかけとなったのは、1936年(昭和11年)。初代社長となる佐野利男氏が事業を継承し、佐野利産業を設立。その後、扱う商品を建築金物や土木道具から、小農具へとシフトさせていった。戦中・戦後だった当時は、深刻な食料不足が発生していたため、農業用金物の需要が高かったからだ。取り扱っていたのは、もちろん良質な燕三条製。その品質を高く評価され、現在の全農とも取引をスタート。現在も愛用者が多いブランド「利吉(よしとし)」を設立し、日本全国へ良品を届けてきた。

使用者目線にこだわった製品ブランドを展開

佐野利オリジナルブランドの「吉利」は、初代社長の佐野利男氏が戦後間もない時代に、「使う人の利になる道具を」との想いから命名。鍛冶職人が手掛ける、鍬や鋏などの土農具を中心に展開してきた。どの商品も、農家目線の工夫を凝らし、野菜・農作業の特徴に合った構造になっていることを特徴としている。例えば、実を傷つけることなく収穫できる「トマト鋏 曲刃」や、かぼちゃの茎をえぐるようにカットできる「かぼちゃ鋏 強力型」などだ。さらに近年、佐野利では、「農家の仕事をファッションを通して応援したい」との想いから、デザインや素材にこだわったおしゃれな農作業着のブランド「agurumi(あぐるみ)」を展開。ダブルガーゼ素材の帽子やもんぺ、アームカバーなど、見た目の良さも快適さも兼ね備えた商品を提案している。

鍛冶の匠が手掛ける最高級品のブランド「蔵一」

2020年、佐野利の新たなブランドとして、金物の街「燕三条」にてデザインされた農具・刃物をラインナップする「蔵一(くらいち)」が誕生した。「鍛冶工房・蔵で一番の逸品を取り扱う」という熱い想いが名前に込められ、職人の技が光るハイエンド級の製品ばかりをラインナップする。どの製品も、ストレスフリーに作業するための細やかな点にまで気を配り、「品質」と「使いやすさ」を匠の技で追求。手に馴染んで長時間の使用でも疲れにくいと好評だ。切れ味にこだわった鎌は、草刈りや稲刈り、庭の手入れなど用途に応じて数種類を用意。さらに、葉物野菜の切り口を傷めず、スムーズに収穫できる収穫包丁や、プロ向けの剪定鋏やアウトドアにも使える狩猟ナイフを取り揃えた。

  • あぐりの蔵
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生産者紹介

専務取締役:佐野恭宏
専務取締役佐野恭宏

三条市出身。工場町で生まれ育ち、小さな頃から金物に親しんできた。高校卒業後は、さまざまな業界を経験。結婚を期に、株式会社佐野利へ就職する。「取り扱う製品の種類と品目がとにかく多くて、入社当初は商品を覚えるのに必死でした」と佐野さん。工場や顧客にも教わりながら、実際に自分でも使ってみることで、製品それぞれの良し悪しや、向き不向きなどを知ってたという。その知見は、新ブランド「蔵一」の製品設計にも活かされた。「道具の使い道は、本当に多岐に渡ります。先人たちの知恵が詰まっていますから。この知識を道具を通じて多くの人に伝えていきたいです」と語る。

店舗詳細

店舗名称 あぐりの蔵
住所 新潟県三条市福島新田1181
その他 ※あぐりの蔵への見学・来店は、必ず予約が必要です