新潟直送計画からのお知らせ

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根知ライスファーム

「根知ライスファーム」からのお便り

店舗カテゴリ : 農家・農業法人

30年がかりのプロジェクト

2021年3月、株式会社根知ライスファームは新潟直送計画にデビューしました。根知谷産のコシヒカリを一人でも多くの皆さんに知って戴ければ幸いです。弊社は2003年に米作りを始めました。最初は合名会社渡辺酒造店として、酒造好適米の生産を目的に五百万石と越淡麗を栽培してきましが、徐々に作付面積も増えて、2012年に農業生産法人を設立しました。それが根知ライスファームです。

1991年からの10年間で酒造部門の改革を行い、正社員による通勤制、週休制の酒造体制に移行し、杜氏制度を廃止しました。その間に並行して原料米の安定確保をどうするかという問題について、直接契約栽培の限界も見え始めていました。安定した酒造りをするためには、どうしても品質の高い酒米が必要で、しかも数量も確保しなければなりません。それらを同時に解決する方法は、自社栽培しかないというのが結論でした。

たった1枚の田んぼから始めて、少しずつ辞めていく農家の田んぼを引き受けながら15町歩まで増えました。酒造用原料米をほぼ全量自社栽培で賄えるようになった頃から、今度は過疎化・高齢化による地域営農の維持存続が問題となりました。田んぼは1枚1枚バラバラでは維持できません。その地域が一体となって耕作して初めて成り立ちます。私たちの根知谷は緩やかな傾斜地で、とても米作りに適した優良農地ですが、耕作放棄地を出さないためにも辞めていく農家の田んぼを耕し続ける必要があります。

酒米だけでなくコシヒカリも作って皆さんに食べて頂ければ、根知谷の田んぼを守ることができます。私たちは4月から9月まで米を作り、10月から3月まで酒造りをしています。根知谷で米作りから酒造りまで一貫生産する仕組みをつくるのにかけた歳月は30年ですが、これからはコシヒカリの生産も本格的に取り組みます。機会があれば是非根知谷へお越し下さい。日本百名山の雨飾山と頚城駒ヶ岳を東の方角に仰ぎ見て、緩やかに広がる田んぼに農村の原風景を感じて頂けます。

これからお世話になりますが、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

株式会社根知ライスファーム

代表取締役 渡辺吉樹