ロイアルヒルホルスタインズ
新潟県新潟市江南区 店舗カテゴリ:酪農・乳製品製造新潟県江南区横越の酪農家。牛たちがのびのびと過ごせる環境作りを心がけています。搾りたての生乳を使用した風味豊かなナチュラルチーズは大好評!
「おいしい牛乳は健康な牛から」
牛舎があるのは、阿賀野川の豊富な水と豊かな自然に恵まれている新潟市江南区横越地域。昭和26年から三代続く酪農家の坂井武史さんと妻の美幸さん夫婦は、乳牛のホルスタイン種を中心に約50頭の牛を育てている。おいしい牛乳を生産するために心がけているのは、変化に敏感な牛たちが自由にのびのびと過ごせる環境作りだ。牛は暑さに弱いため、牛舎では片側の壁に取り付けた送風機で風の通り道を作るトンネル換気という方法で新鮮な空気を常に循環させ、快適な空間を作っている。また、牛は一日に70~100リットルもの水を飲むため、好きな時に好きなだけ水を飲めるように一頭につき一つの給水器を設置したり、エサは自ら無農薬で栽培している牧草などを組み合わせて、全ての牛がおなかいっぱい食べられるように調整して与えるなど、日々牛の健康を第一に考えている。長年の育種改良と、愛情込めて育てられた牛は、農林水産大臣賞など数々の賞を授賞し、乳牛の理想的な体型を競う「全日本ホルスタイン共進会」で新潟県代表として全国大会に出場した。楽しそうに牛と会話しながら仕事をしている坂井さん夫婦からは、自分の娘のように可愛がっている牛への愛情が伝わってくる。
「チーズ作りをはじめたきっかけ」
一般的に酪農家が搾った生乳は安全に飲めるように専門機関での検査が行われた後に各乳業メーカーへ届けられ、牛乳や乳製品として消費者のもとへ届く。そのため、それぞれの酪農家が搾った生乳がどこのメーカーの製品になっているのか特定できない。坂井さん自身も知り合いに「坂井さんが育てた牛の牛乳はどこに行ったら飲めるの?」と尋ねられたときに、自分たちの手で牛乳を届けることができないもどかしさを感じた経験がある。その時に抱いた感情をきっかけに、自ら育てた牛たちの生乳のおいしさを伝えることはできないかと考え、思いついたのがチーズへの加工である。独学で身につけた知識を基に自宅の台所で試行錯誤を繰り返し、加工研修に参加してようやく納得のいくチーズが完成。2016年9月には牛舎のそばにチーズ工房をオープンし、搾りたて生乳を使用して殺菌作業から真空包装に至るまでの全ての過程を手作業で行っている。丁寧に作られたその風味豊かなナチュラルチーズは日を追うごとに人気が増し、店頭に出るとすぐに売り切れてしまうことも多い。
「酪農を次世代に繋ぐ」
近年は高齢化に伴う担い手不足により、酪農家の数が減少している。厳しい現状の中で坂井さんは、酪農を身近に感じてもらうために子どもたちを対象とした酪農体験や親子で参加できるチーズ教室など、消費者との交流にも積極的に取り組む。こういった活動を通して酪農家という仕事や動物と触れ合うことの楽しさを知ってもらい、これからの若い世代にも担い手が増えていくことを願っている。今後は自社生産したチーズを通して多くの人々に酪農が生み出す食の大切さを知ってもらい、地域に敬遠されがちな牛の臭いや鳴き声に対する理解へと繋げていくことで、新潟県の酪農の活性化に向けて取り組んでいく。
生産者紹介
製造責任者坂井美幸
新潟県阿賀野市出身。農業高校在学中に北海道で酪農を経験したことがきっかけで酪農の楽しさを知り、帯広畜産大学へ進学。卒業後は地元へ戻り、酪農家をサポートする「酪農ヘルパー」として約7年間勤務。夫の武史さんは代々続く酪農家の三代目で、仕事で訪問したことがきっかけで知り合った。牛が大好きな美幸さんにとって酪農家に嫁ぐことに迷いはなく、お互い酪農の経験があるからこそ仕事上の良きパートナーとして日々夫婦で支え合いながら愛情を込めて牛を育てている。2015年からは自分たちの育てた牛の生乳の美味しさを知ってもらうために、チーズの生産へ乗り出す。試行錯誤しながら独学でチーズ作りを始め、外部の研修会に参加してようやく納得いくチーズが完成した。2016年9月には牛舎のすぐそばにチーズ工房を開設し、搾りたての生乳を使用したチーズの自家製造を行っている。また、酪農という仕事を知ってもらうために子供を対象に酪農体験を行うなど、消費者との交流も積極的に取り組み、酪農の楽しさを次世代へと繋いでいきたいと考えている。
店舗詳細
店舗名称 | ロイアルヒルホルスタインズ |
---|---|
住所 | 新潟県新潟市江南区横越東町2-24-2 |