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商品企画・染色・縫製まで一貫して行う、見附市の「天然藍染工房」。化学染料を使用しない、昔ながらの染色方法にこだわった藍染製品を販売している。

藍・染織工芸 マーチファッション 自然由来の材料のみで作られる藍染商品

ニット産地・見附ではじめた天然藍染

見附市は、全国有数のニット産地として知られており、江戸時代から繊維産業が盛んな町。この土地で天然藍染工房を構える「マーチファッション」は、商品企画・染色・縫製までを一貫して行っている。もともと、1973年の創業当時はニットの生産・販売をしていたという。長年ニットをメインに扱ってきたが、「自然由来の材料のみを使った商品を作りたい」と1998年に「天然藍染工房」を新築。代表・河上良子さんが興味のあった「天然藍染」に挑戦することに。現在ではストールやアームウォーマー、衣服、マスクなど、藍染に関するさまざまな商品を展開している。

自然由来の材料にこだわった染色法

染色に関する知識が無かった良子さんは、藍染産地として名高い山形と徳島へ研修に行くことを決意。そこで学んできたのは、「天然灰汁醗酵建(てんねんあくはっこうだて)」という昔ながらの染色技法。「蓼藍(たであい)」という植物の葉からできる「すくも」を、「灰汁(あく)」と一緒に発酵させて染料を作る。大変手間のかかる方法で、完全に化学染料を使わずに行っている天然藍染工房は、全国でも数少ないという。「藍染は何度も何度も重ねて染めるもの。色が変わっていく過程が面白い」という良子さん。幾重にも染め重ねた藍色は、化学染料には表現できない深みや味わいが感じられる。

妥協せずに楽しむ、ものづくりの姿勢

染色や縫製を自社で行うマーチファッションでは、藍染に使用する生地にまでこだわっている。テキスタイルデザイナーだったという先代が手掛けたデザイン案を、今でも機屋へ持ち込んで織ってもらうこともあるという。気軽に相談できる機屋の存在は、商品のクオリティーアップにつながっている。さらに、自ら買い付けた「のぼり旗」を藍や柿渋で染め直してコートにリメイクしたり、藍染生地で「裂き織」のジャケットを作ったり、藍染をベースにしながら自由な発想でものづくりを行う良子さん。今後もどんな商品が生み出されるのか楽しみだ。

  • 藍・染織工芸 マーチファッション
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生産者紹介

代表:河上良子
代表河上良子

繊維産業が盛んな見附市に生まれる。学校卒業後から親戚の機屋で機織りや整経を担当しており、この道50年以上の大ベテラン。先代であるご主人との結婚を機に「マーチファッション」を立ち上げ、ニットの生産を開始。1998年には、もともと興味があったという藍染に挑戦することを決意。全国でも数少ない天然藍染工房として、百貨店の催事にも積極的に参加している。さらに、昔の「のぼり旗」や「絣生地」をリメイクしたコート、藍染生地で織った「裂き織」のジャケットなど、オリジナリティーのある商品を作り出している。「型にはまらず、やりたいことをやってきただけ」と笑う良子さんは、とても楽し気なのが印象的。自ら楽しみながらものづくりに打ち込む姿勢は、商品の温かさや味わいにも表れているように感じた。

店舗詳細

店舗名称 藍・染織工芸 マーチファッション
住所 新潟県見附市南本町3-1-37